野田政権の命運は原発再稼働にかかっている
野田政権は、全国の原発全停止を目前にして、再稼働に向けて具体的な歩みを進め始めました。福井県の関西電力大飯(おおい)原発3・4号機の再稼働に向けて、野田政権はたった2日間のやっつけ仕事で、新安全基準を正式決定しました。 安全基準は、基準1〜基準3で構成されています。基準1は、全電源喪失時の事態悪化防止策が講じられているかをチェックするものです。しかし、原子力安全・保安院が「緊急安全対策」として指示して、これらの防止策は「対策済み」とされるものです。基準2は、安全評価(ストレステスト)の1次評価のチェック内容と同じであり、原子力安全委員会が「妥当」との評価を下しています。
基準3は、30項目の安全対策が盛り込まれています。このうち、電源車両の配置など応急的な対策は、大飯原発でも講じられているとされています。しかし、防波堤かさ上げ工事・免震重要棟工事・フィルター付きベント設置などは、完成が4年後であったり、見通しすら立っていないものが多数あります。 基準1は、あくまで応急対策です。基準2は、ストレステストで「妥当」とされた評価対象と同じです。しかし、ストレステストは「安全性」を保証するものではありません。また、ストレステストはコンピューターのバーチャルリアリティーの世界で計測されたものです。東日本大震災で計測されたデータをインプットしても、コンピューターでは実際の津波よりかなり低い数値をはじきだすなどの例は多数あります。仮想現実はあくまで仮想現実であって、現実には追い付いていません。そして基準3は、30項目のうち半数以上は対策が講じられておらず、計画案である工程表を提示すれば、良しとされます。
これほどいい加減な「安全基準」はありません。そしてこの「安全基準」を作成したのは、福島第1原発の「安全」を規制・監督するはずであった原子力安全・保安院です。福島第1原発事故のA級戦犯の一つである保安院が立てた基準などに説得力があるはずがありません。また、この安全基準に法的根拠はなく、当然強制力もありません。
福井県の周辺にある京都府や滋賀県が、福井県と同等の原子力安全協定の締結を求め、原発再稼働に慎重な姿勢を見せています。原発推進派の西川福井県知事は、周辺自治体の反発を恐れ、本心を公表しなくなりました。こうした状況のなか、藤村官房長官は、原発再稼働に「法律などの枠組みで地元の同意が義務付けられているわけではない」と述べ、再稼働に法律上の同意は不要であるとの認識を強調しました。原発立地自治体と原発を所有する電気事業者は、原子力安全協定を締結していますが、確かに一定の影響力はありますが法的根拠はなく、互いの信頼関係に基づく「紳士協定」であるに過ぎません。福島第1原発事故を防げなかった原因の一つが、原子力安全協定に法的根拠がなく、法的拘束力もなかったことです。この期に及んで、こうした欠陥のある安全協定を盾にして、再稼働を強行しようとしています。 消費税増税に政治生命をかけると明言する野田政権ですが、現状では増税法案が成立する見通しは全くありません。そして、野田政権が政治生命をかけなけ
ればならないのは、消費税増税ではなく、原発再稼働であるという状況が現実のものとなってきました。野田政権の命運と原発再稼働を共に阻止しましょう。 4月15日14:00から、「低線量被爆に向き合う」と題して講演会が行われます。福島が直面している長期間の低線量被爆による被害がすでに報告されています。しかし、低線量の被爆は未解明な部分が多い分野です。今回、チェルノブイリ原発があるウクライナとその北部にあるベラルーシから研究者が来日し、松江や京都大学などで講演をします。チェルノブイリ原発事故での低線量被爆医療の一端に触れる貴重な機会ですので、是非ともお出かけ下さい。会場は、山陰合同銀行本店の近くにあるスティックビル5階交流ホールで、入場料1,000円です。
NAZEN 山陰 福間
基準3は、30項目の安全対策が盛り込まれています。このうち、電源車両の配置など応急的な対策は、大飯原発でも講じられているとされています。しかし、防波堤かさ上げ工事・免震重要棟工事・フィルター付きベント設置などは、完成が4年後であったり、見通しすら立っていないものが多数あります。 基準1は、あくまで応急対策です。基準2は、ストレステストで「妥当」とされた評価対象と同じです。しかし、ストレステストは「安全性」を保証するものではありません。また、ストレステストはコンピューターのバーチャルリアリティーの世界で計測されたものです。東日本大震災で計測されたデータをインプットしても、コンピューターでは実際の津波よりかなり低い数値をはじきだすなどの例は多数あります。仮想現実はあくまで仮想現実であって、現実には追い付いていません。そして基準3は、30項目のうち半数以上は対策が講じられておらず、計画案である工程表を提示すれば、良しとされます。
これほどいい加減な「安全基準」はありません。そしてこの「安全基準」を作成したのは、福島第1原発の「安全」を規制・監督するはずであった原子力安全・保安院です。福島第1原発事故のA級戦犯の一つである保安院が立てた基準などに説得力があるはずがありません。また、この安全基準に法的根拠はなく、当然強制力もありません。
福井県の周辺にある京都府や滋賀県が、福井県と同等の原子力安全協定の締結を求め、原発再稼働に慎重な姿勢を見せています。原発推進派の西川福井県知事は、周辺自治体の反発を恐れ、本心を公表しなくなりました。こうした状況のなか、藤村官房長官は、原発再稼働に「法律などの枠組みで地元の同意が義務付けられているわけではない」と述べ、再稼働に法律上の同意は不要であるとの認識を強調しました。原発立地自治体と原発を所有する電気事業者は、原子力安全協定を締結していますが、確かに一定の影響力はありますが法的根拠はなく、互いの信頼関係に基づく「紳士協定」であるに過ぎません。福島第1原発事故を防げなかった原因の一つが、原子力安全協定に法的根拠がなく、法的拘束力もなかったことです。この期に及んで、こうした欠陥のある安全協定を盾にして、再稼働を強行しようとしています。 消費税増税に政治生命をかけると明言する野田政権ですが、現状では増税法案が成立する見通しは全くありません。そして、野田政権が政治生命をかけなけ
ればならないのは、消費税増税ではなく、原発再稼働であるという状況が現実のものとなってきました。野田政権の命運と原発再稼働を共に阻止しましょう。 4月15日14:00から、「低線量被爆に向き合う」と題して講演会が行われます。福島が直面している長期間の低線量被爆による被害がすでに報告されています。しかし、低線量の被爆は未解明な部分が多い分野です。今回、チェルノブイリ原発があるウクライナとその北部にあるベラルーシから研究者が来日し、松江や京都大学などで講演をします。チェルノブイリ原発事故での低線量被爆医療の一端に触れる貴重な機会ですので、是非ともお出かけ下さい。会場は、山陰合同銀行本店の近くにあるスティックビル5階交流ホールで、入場料1,000円です。
NAZEN 山陰 福間
by nazensanin
| 2012-04-09 17:21
山陰で原発再稼働阻止・全原発の即時廃止をめざす! 米子市道笑町3-24-202 tel・fax 0859-22-9908 福間育朗 090-4576-1161 gr5536qu6e359dre23nd@docomo.ne.jp
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