核燃料再処理工場を直ちに解体せよ!!
青森県上北郡六ヶ所村にある日本原燃(原燃)の使用済み核燃料再処理工場で、国の使用前検査を受ける準備が間もなく整います。再処理は、使用済み核燃料からウランやプルトニウムを取り出して行います。その際に排出される廃液を、炉でガラスと混ぜて固めるガラス固化体製造試験が最終段階に入っていて、新たなトラブルがなければ今月中にも終了する見込みだということです。使用前検査は商業運転を開始する前に行われ、核施設が規制基準に適合しているのかどうかを原子力規制委員会が検査します。
1993年に着工した核燃料再処理工場は、06年に試運転を開始しました。しかし、当初1年5ヶ月で終わる計画が様々なトラブルが頻発し、工場完成時期が19回も延期されて今日にいたっています。19回延期された完成時期は13年10月ということになっています。が、原子力規制庁は12月に施行する核燃料サイクル施設の新規制基準に適合しない限り、工場の使用前検査に入らないとのことです。ということは、原燃が目指してきた今年10月の完成はまた遠退いたことになります。極めて危険な施設であり、核燃料サイクルの中核施設である核燃料再処理工場は直ちに解体されるべきです。
2003年に電気事業連合会が公表した再処理工場にかかる費用の内訳は、建設費約3兆3,700億円、運転・保安費約6兆800億円、工場の解体・廃棄物処理費約2兆2,000億円となり、総額11兆円となっています。この試算は、工場が40年間100%無事故でフル稼働するというあり得ない前提で試算されていますので、実際にはこんな額で収まらないことは確実です。核兵器としてしか使い道のないプルトニウム生産のための膨大な費用を、電気料金や税金という形で数世代にわたって国民が負担することになります。こんな無駄な費用を費やす再処理工場は、直ちに解体されるべきです。
再処理工場が処理する使用済み核燃料は、人が近づけば即死してしまうような非常に強力な放射線と高い熱を出し続けます。再処理工場は、使用済み核燃料を大量の化学薬品を使用して、プルトニウム・燃え残りウラン・核分裂生成物(死の灰)に分離する巨大な化学工場です。そのため、仮に事故が起こらない場合でも、日常的に大量の放射能を放出しなければ運転できない施設です。
再処理工場は、原発1年分の放射能を1日で出すと言われる危険極まりない施設です。高さ150メートルの排気筒からは、クリプトンやトリチウムなどの気体状放射能が大気中に放出されます。さらに、六ヶ所村沖合3kmの海洋放出管からは、あらゆる種類の放射能が廃液に混じって海に投棄されています。当初の計画では、クリプトンとトリチウムを除去する機器の設置が予定されていましたが、財政的な理由で全量が放出されています。こうした状況にもかかわらず、国は「空気によって拡散するので問題ない」とか、「大量の海水で希釈されるので安全」などと言っています。こんな施設は直ちに解体されるべきです。
フランスにあるラ・アーグ再処理工場の周辺では、小児白血病の発症率がフランス平均の約3倍にのぼるとする調査結果が公表されています。イギリスにあるセラフィールド再処理工場から放出された放射能で汚染されたアイリッシュ海をめぐり、アイルランド政府がイギリス政府を訴える事態に発展しています。再処理工場が30年以上運転されているヨーロッパからは、これらの他にも環境汚染や人体への影響が多数報告されています。
活断層の存在が指摘されている青森県の下北半島付け根にある六ヶ所村には、再処理工場の他にもウラン濃縮工場や高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターなどの核燃料サイクルを支える施設が集中しています。使用済み核燃料を再処理して原発稼働を可能にする国策の犠牲が、六ヶ所村に凝縮しています。人口1万1千人の六ヶ所村はかつて「日本の満州」と呼ばれた貧しい村でしたが、今では交付金によって全国有数の「豊かな」村になっています。企業所得なども含めて、1人当たりの所得は青森県の平均237万円の6倍近く上回り、1,364万円にも上ります。いかに交付金という麻薬漬にさせられて、犠牲を強いられているかが分かります。
使用済み核燃料のうち、再処理されていない核燃料の多くは、原発の核燃料プールに保管されています。その核燃料プールは、満杯に近いものが相当数あります。六ヶ所村の再処理工場が止まり、使用済み核燃料を六ヶ所村に送れなくなると、遠からず原発の核燃料プールは空きがなくなります。核燃料プールが満杯になり、六ヶ所村にも送れなくなると原発は停止せざるを得ません。青森県知事は「青森県を最終処分場にはしないという約束なので、再処理工場を稼働させないということであれば、使用済み核燃料や高レベル放射性廃棄物などは、各電力会社に引き取ってもらう」と表明しています。原発を稼働させるためには、何としても再処理工場を稼働させなければならないことになります。このように、原発は再処理工場に命運を握られています。だからこそ、安部政権は再処理工場の維持を明言し、運転に執念を燃やしています。 これほど危険な再処理工場は、何としても停止させなければなりません。再処理工場を解体すれば、必ず原発は停止します。
再処理工場の運転を阻止しよう!!
NAZEN 山陰 福間
pax.fkm@olive.plala.or.jp
1993年に着工した核燃料再処理工場は、06年に試運転を開始しました。しかし、当初1年5ヶ月で終わる計画が様々なトラブルが頻発し、工場完成時期が19回も延期されて今日にいたっています。19回延期された完成時期は13年10月ということになっています。が、原子力規制庁は12月に施行する核燃料サイクル施設の新規制基準に適合しない限り、工場の使用前検査に入らないとのことです。ということは、原燃が目指してきた今年10月の完成はまた遠退いたことになります。極めて危険な施設であり、核燃料サイクルの中核施設である核燃料再処理工場は直ちに解体されるべきです。
2003年に電気事業連合会が公表した再処理工場にかかる費用の内訳は、建設費約3兆3,700億円、運転・保安費約6兆800億円、工場の解体・廃棄物処理費約2兆2,000億円となり、総額11兆円となっています。この試算は、工場が40年間100%無事故でフル稼働するというあり得ない前提で試算されていますので、実際にはこんな額で収まらないことは確実です。核兵器としてしか使い道のないプルトニウム生産のための膨大な費用を、電気料金や税金という形で数世代にわたって国民が負担することになります。こんな無駄な費用を費やす再処理工場は、直ちに解体されるべきです。
再処理工場が処理する使用済み核燃料は、人が近づけば即死してしまうような非常に強力な放射線と高い熱を出し続けます。再処理工場は、使用済み核燃料を大量の化学薬品を使用して、プルトニウム・燃え残りウラン・核分裂生成物(死の灰)に分離する巨大な化学工場です。そのため、仮に事故が起こらない場合でも、日常的に大量の放射能を放出しなければ運転できない施設です。
再処理工場は、原発1年分の放射能を1日で出すと言われる危険極まりない施設です。高さ150メートルの排気筒からは、クリプトンやトリチウムなどの気体状放射能が大気中に放出されます。さらに、六ヶ所村沖合3kmの海洋放出管からは、あらゆる種類の放射能が廃液に混じって海に投棄されています。当初の計画では、クリプトンとトリチウムを除去する機器の設置が予定されていましたが、財政的な理由で全量が放出されています。こうした状況にもかかわらず、国は「空気によって拡散するので問題ない」とか、「大量の海水で希釈されるので安全」などと言っています。こんな施設は直ちに解体されるべきです。
フランスにあるラ・アーグ再処理工場の周辺では、小児白血病の発症率がフランス平均の約3倍にのぼるとする調査結果が公表されています。イギリスにあるセラフィールド再処理工場から放出された放射能で汚染されたアイリッシュ海をめぐり、アイルランド政府がイギリス政府を訴える事態に発展しています。再処理工場が30年以上運転されているヨーロッパからは、これらの他にも環境汚染や人体への影響が多数報告されています。
活断層の存在が指摘されている青森県の下北半島付け根にある六ヶ所村には、再処理工場の他にもウラン濃縮工場や高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターなどの核燃料サイクルを支える施設が集中しています。使用済み核燃料を再処理して原発稼働を可能にする国策の犠牲が、六ヶ所村に凝縮しています。人口1万1千人の六ヶ所村はかつて「日本の満州」と呼ばれた貧しい村でしたが、今では交付金によって全国有数の「豊かな」村になっています。企業所得なども含めて、1人当たりの所得は青森県の平均237万円の6倍近く上回り、1,364万円にも上ります。いかに交付金という麻薬漬にさせられて、犠牲を強いられているかが分かります。
使用済み核燃料のうち、再処理されていない核燃料の多くは、原発の核燃料プールに保管されています。その核燃料プールは、満杯に近いものが相当数あります。六ヶ所村の再処理工場が止まり、使用済み核燃料を六ヶ所村に送れなくなると、遠からず原発の核燃料プールは空きがなくなります。核燃料プールが満杯になり、六ヶ所村にも送れなくなると原発は停止せざるを得ません。青森県知事は「青森県を最終処分場にはしないという約束なので、再処理工場を稼働させないということであれば、使用済み核燃料や高レベル放射性廃棄物などは、各電力会社に引き取ってもらう」と表明しています。原発を稼働させるためには、何としても再処理工場を稼働させなければならないことになります。このように、原発は再処理工場に命運を握られています。だからこそ、安部政権は再処理工場の維持を明言し、運転に執念を燃やしています。 これほど危険な再処理工場は、何としても停止させなければなりません。再処理工場を解体すれば、必ず原発は停止します。
再処理工場の運転を阻止しよう!!
NAZEN 山陰 福間
pax.fkm@olive.plala.or.jp
by nazensanin
| 2013-05-23 20:39
山陰で原発再稼働阻止・全原発の即時廃止をめざす! 米子市道笑町3-24-202 tel・fax 0859-22-9908 福間育朗 090-4576-1161 gr5536qu6e359dre23nd@docomo.ne.jp
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