すべての原発今すぐなくせ!
今年も残り少なくなりましたが、このところ原発を取り巻く出来事が相次いでいます。先ず、大間原発の新規制基準への適合審査が原子力規制委員会に申請されたことです。島根原発3号機と東電東通1号機とともに、国内で建設中の原発3基のうちの1基である大間原発(青森県)が審査を申請しました。大間原発は、Jパワー(電源開発)が2008年5月に着工し、14年12月の営業運転を見込んでいました。しかし、福島原発事故で工事が中断されて、12年10月に工事が再開されました。大間原発は、他の原発もはるかに越える危険性をはらんだ原発です。稼働などとんでもないことです。
大間原発は、フルMOXと呼ばれる世界初の特別なそして非常に危険な原発です。MOX燃料は、使用済み核燃料からプルトニウムを取り出して、普通のウランを混ぜたものです。このMOX燃料を再び原発で燃やすのがプルサーマル発電です。通常のプルサーマル発電では、MOX燃料の割合は多くても三分の一ですが、MOX燃料100%で運転するのが大間原発です。原爆の材料になるプルトニウムの「焼却炉」として建設されるのが大間原発で、当然危険性は格段に高くなります。フルMOXは世界初ですが、そもそもJパワーが原発を運転すること自体初めてです。
大間原発が立地する大間町は、青森県の下北半島の先端に位置していて、大間マグロで有名な津軽海峡に面する漁業の町です。津軽海峡をはさんだ北海道側には、北海道を代表する都市の一つである函館市があります。大間原発から最短23kmしか距離はなく、原発事故時の避難計画策定が義務付けられている30km圏内です。函館市は「私たちを全く無視している」として、国とJパワーを相手取り、建設差し止めを求めて東京地裁に提訴しています。大間原発の審査申請は、こうした動きを逆なでするような暴挙です。
川内原発も高浜原発も、30km圏内の府県や市町が再稼働に対する発言権を求めています。規制委員会の田中俊一委員長は、川内原発と高浜原発の審査書案了承に際して、「安全か、安全じゃないかという表現はしない」と明言しています。原発が「安全」だと保証したわけでないのですから、30km圏内の同意を得ることが最低限の立地や稼働の条件となって当たり前です。こうしたことを改めて呼び起こす出来事がありました。原子力規制委員会の更田委員長代理らが島根原発2号機の視察を行うのに先立って、3号機の視察をしました。規制基準適合審査申請をしていない3号機を視察したわけですから、大問題です。
更田委員長代理らは「規制を行う技術者にとってかけがえのない経験になる」として、水が入っていない圧力抑制プールや制御棒駆動機構などを視察しています。これに対し、鳥取県の平井知事は、中電が適合審査申請していない3号機の視察に抗議する申入書を規制委員会に提出しています。「3号機については新規制基準に係わる申請も行われておらず、本県は中電から安全対策や今後の取り扱い等について説明を受けていない。貴委員会が実地に3号機に立ち入り現状を把握しようとしていることに疑問があり、なぜ行くのか理由を示されたい。」との申し入れを行っています。
島根原発の30km圏内に鳥取県境港市や米子市が入り、事故の際には北西や西の風によって甚大な被害を被る鳥取県としては、当然の抗議です。更田委員長代理は、3号機の審査とは関係ないとしながら「運転開始後では被曝を気にしながら短時間しか滞在できない場所も確認でき、規制当局の技術者として、かけがえのない経験となった」と述べています。技術者として原発を視察したいのであれば、原発の精密なシュミレーションを視察すれば十分です。審査申請されるかも知れない3号機を規制する側の委員が視察するのと、普通の技術者が視察するのとでは全く意味合いが違います。
「3号機を動かすために先回りして予習に行っているのではないかと危惧を覚える。見切り発車するのではないか」と平井知事は危機感を訴えていますが、極めて自然な感覚だと思います。これに対して溝口島根県知事は、一切何のコメントも出していません。こうしたことからも、島根県知事が中電の代弁者に過ぎないことを如実に物語っています。断固として抗議します。
今なら放射能汚染されていない3号機ですから、これを動かさないことこそ「かけがえのない経験」です。島根原発3号機の稼働絶対に反対です。
NAZEN 山陰 福間
大間原発は、フルMOXと呼ばれる世界初の特別なそして非常に危険な原発です。MOX燃料は、使用済み核燃料からプルトニウムを取り出して、普通のウランを混ぜたものです。このMOX燃料を再び原発で燃やすのがプルサーマル発電です。通常のプルサーマル発電では、MOX燃料の割合は多くても三分の一ですが、MOX燃料100%で運転するのが大間原発です。原爆の材料になるプルトニウムの「焼却炉」として建設されるのが大間原発で、当然危険性は格段に高くなります。フルMOXは世界初ですが、そもそもJパワーが原発を運転すること自体初めてです。
大間原発が立地する大間町は、青森県の下北半島の先端に位置していて、大間マグロで有名な津軽海峡に面する漁業の町です。津軽海峡をはさんだ北海道側には、北海道を代表する都市の一つである函館市があります。大間原発から最短23kmしか距離はなく、原発事故時の避難計画策定が義務付けられている30km圏内です。函館市は「私たちを全く無視している」として、国とJパワーを相手取り、建設差し止めを求めて東京地裁に提訴しています。大間原発の審査申請は、こうした動きを逆なでするような暴挙です。
川内原発も高浜原発も、30km圏内の府県や市町が再稼働に対する発言権を求めています。規制委員会の田中俊一委員長は、川内原発と高浜原発の審査書案了承に際して、「安全か、安全じゃないかという表現はしない」と明言しています。原発が「安全」だと保証したわけでないのですから、30km圏内の同意を得ることが最低限の立地や稼働の条件となって当たり前です。こうしたことを改めて呼び起こす出来事がありました。原子力規制委員会の更田委員長代理らが島根原発2号機の視察を行うのに先立って、3号機の視察をしました。規制基準適合審査申請をしていない3号機を視察したわけですから、大問題です。
更田委員長代理らは「規制を行う技術者にとってかけがえのない経験になる」として、水が入っていない圧力抑制プールや制御棒駆動機構などを視察しています。これに対し、鳥取県の平井知事は、中電が適合審査申請していない3号機の視察に抗議する申入書を規制委員会に提出しています。「3号機については新規制基準に係わる申請も行われておらず、本県は中電から安全対策や今後の取り扱い等について説明を受けていない。貴委員会が実地に3号機に立ち入り現状を把握しようとしていることに疑問があり、なぜ行くのか理由を示されたい。」との申し入れを行っています。
島根原発の30km圏内に鳥取県境港市や米子市が入り、事故の際には北西や西の風によって甚大な被害を被る鳥取県としては、当然の抗議です。更田委員長代理は、3号機の審査とは関係ないとしながら「運転開始後では被曝を気にしながら短時間しか滞在できない場所も確認でき、規制当局の技術者として、かけがえのない経験となった」と述べています。技術者として原発を視察したいのであれば、原発の精密なシュミレーションを視察すれば十分です。審査申請されるかも知れない3号機を規制する側の委員が視察するのと、普通の技術者が視察するのとでは全く意味合いが違います。
「3号機を動かすために先回りして予習に行っているのではないかと危惧を覚える。見切り発車するのではないか」と平井知事は危機感を訴えていますが、極めて自然な感覚だと思います。これに対して溝口島根県知事は、一切何のコメントも出していません。こうしたことからも、島根県知事が中電の代弁者に過ぎないことを如実に物語っています。断固として抗議します。
今なら放射能汚染されていない3号機ですから、これを動かさないことこそ「かけがえのない経験」です。島根原発3号機の稼働絶対に反対です。
NAZEN 山陰 福間
by nazensanin
| 2014-12-24 20:51
山陰で原発再稼働阻止・全原発の即時廃止をめざす! 米子市道笑町3-24-202 tel・fax 0859-22-9908 福間育朗 090-4576-1161 gr5536qu6e359dre23nd@docomo.ne.jp
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