すべての原発今すぐなくそう!(nazen)山陰

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全ての核を廃絶せよ!

核兵器の開発や使用などを国際的に違法とする核兵器禁止条約(NBT)が7日、ニューヨークの国連本部で採択されました。広島と長崎に原爆が投下されてから
72年経過した今、小さいけれども大きな第一歩として条件付きで評価します。条約交渉会議には、国連加盟国の193ヵ国中124ヵ国が投票に参加しました。加盟国の64%が投票し、122ヵ国が賛成しました。参加国のほぼ100%が賛成したにもかかわらず、米露英仏中などの核兵器国は「NBTに署名も批准もするつもりはない」と宣言し、交渉会議に参加すらしていません。日本や韓国など、核を含む米国の拡大抑止(核の傘)の下にいる国も参加していません。「唯一の被曝国」を自称しながら、核の固定化や核拡散を容認する日本の姿勢を断じて許すことはできません。
NBTは前文で、「核兵器の使用によって引き起こされる破局的な人道上の結末を深く懸念し、そのような兵器全廃の重大な必要性を認識、全廃こそがいかなる状況においても核兵器が二度と使われないことを保証する唯一の方法である」としています。そしてNBTの本文で、核兵器の開発、実験、生産、製造、取得、保有または貯蔵を禁じています。また、核兵器そのものや核兵器を管理する権限を譲渡したり譲渡されることを禁じています。核兵器使用をちらつかせて威嚇することも禁じています。さらにNBTは、核被害者への支援を明文化しています。先ず、核兵器使用によって傷つけられた人たちに医療などの支援を提供する義務を締約国に課しています。また、核によって汚染された環境を回復させるための対策を取ることも明文化されています。
交渉会議において圧倒的多数の国がNBTに賛成したにもかかわらず、5ヵ国の核兵器大国は全く会議にも参加しませんでした。自国の安全保障システムのなかで核抑止に依存する度合いが高く、NPT(核拡散防止条約)で核保有や核使用の特権を確保している核兵器国などが強くNBTに反発しました。これらの国は「国際的な安全保障の実情に適さない」とか「今の国際情勢では弱さを認めることはできない」などと述べ、「核兵器について負う法的な義務に何ら変わりはない」などと居直りました。核で確実に報復する態勢があることを示して相手の核攻撃を抑止するという相互確証破壊の戦略に縛られている核兵器国は、NBTに賛成しないよう各国に対し手段を選ばない威圧的圧力をかけました。
米国の拡大抑止の下にいる日本や韓国などもNBT交渉会議に参加せず、オランダが参加して核保有国の主張を代弁しました。第2次大戦のアジア諸国などに対する加害は語らず、「唯一の戦争被曝国」として被害をじょうぜつに語る日本も参加していません。日本政府は「日本の核抑止政策は核保有国の核を前提としている。北朝鮮がこんな状況なのに、核保有国の存在を認めない条約には絶対反対だ。」などと述べNBTに反発しています。核やICBM開発を加速させる北朝鮮が、無謀な挑発を続ける危険な存在になっているのは事実です。しかし迎撃ミサイルなど保有せず10〜20発と見られる核弾頭を保有する北朝鮮に対し、未だに7000発近くの核弾頭を保有し、トランプ政権がさらに核攻撃能力を拡充させようとしているのが米国です。
つまり北朝鮮と米国の核や通常戦力の能力は、相互確証破壊の戦略も成立しない桁違いの格差があり、事実上使えない兵器である核を保有していても、「北朝鮮の核脅威」などはあり得ないことです。にもかかわらず、自民党などには「敵基地攻撃」など憲法違反の先制攻撃を主張する声が上がっています。安倍政権が北朝鮮の核脅威を喧伝するのは、戦争法の実効性を担保するためであり、国民の関心を外に向けて政権の弱体化を覆い隠すためです。そもそも使えない兵器である「核抑止」は、北朝鮮にたいしても幻想にすぎません。万が一にも使用されることがあれば、どちらも勝者になることはなく、敗者があるだけです。兵器のなかでも特に非人間的な核兵器は、一瞬にして多数を殺傷するだけでなく、何世代にも渡って強い影響を及ぼす兵器であり、断じて許すことはできません。
NBTは核の保持、製造、使用など、核の全面的禁止を謳ったもので、そうした点の趣旨には大いに賛同できます。しかし、NBTは核の「平和利用」を禁じていません。原発は各国の権利だとし、その使用を認めています。NBTは前文で「本条約は、締約諸国が一切の差別なく平和目的での核エネルギーの研究と生産、使用を進めるという譲れない権利に悪影響を及ぼすとは解釈されないことを強調」と規定しています。要するに「核の平和利用は譲れない各国の権利でありNBTがこれを禁ずることはなく、原発開発はドンドンやればいい」と言っているわけです。核兵器も原発もウランやプルトニウムを使用し、基本的原理は同じです。ですから、核エネルギーの生産や使用を断じて認めることはできません。
NAZEN 山陰 福間
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by nazensanin | 2017-07-18 20:06

福島県民健康調査の犯罪的行為を許すな!

福島原発事故から6年以上経過して、事故が県民の健康をむしばんでいる事実が明らかになってきています。チェルノブイリ原発事故の後、周辺地域で小児甲状腺がんが多発しました。福島原発事故後福島県は、甲状腺検査などを福島県立医大に委託して実施しています。事故当時18歳以下の住民と、県外避難者も含めた事故後2012年4月1日までに生まれた計約38万人が甲状腺検査の対象となっています。11年度に1巡目が始まり、現在は3巡目の検査が行われています。今年6月の公表では、191人ががんあるいはその疑いと診断されています。しかし、福島県や県立医大などは未だに甲状腺がんの多発と原発事故との因果関係を認めず、県民健康調査も信頼性は地に落ちています。
ここにきて、県民健康調査の信頼性の低下を促進させ、あるいはがんの発症例を意図的に少なめにする犯罪的事実が明らかになっています。県民健康調査は1次検査で超音波検査などを行い、一定の大きさ以上のしこりがある場合2次検査が行われます。2次検査では超音波、血液、尿などの検査が行われます。その結果、悪性の可能性が高いグループと低いグループとに分けられます。悪性の可能性が高いとされたグループは細胞を採取して検査し、可能性が高いと確認されると「がんあるいはがんの疑い」としてカウントされます。悪性の可能性が低いと診断され人と、細胞を採取して検査されたが「がんあるいはがんの疑い」とならなかった人は「経過観察」とされ、これまでに延べ約
2700人を超えます。
問題は「経過観察」の取り扱いです。事故当時4歳の男児が14年の2巡目の2次検査で経過観察となりましたが、15年に甲状腺がんと診断され県立医大で手術を受けています。しかしこの男児は、県民健康調査の結果から漏れていることが明らかになりました。つまり、県民健康調査は2次検査で「経過観察」となった場合、同調査の対象から外れる構造になっているのです。甲状腺がんの人を支援している「3・11甲状腺がん子ども基金」の理事によると「基金から診療費給付を受けた人のうち5人も県の調査を受けなかったり、検査を受けた後に別の医療機関で診てもらった人たちで、県民健康調査の結果には含まれていない」とのことです。また「県民健康調査はがんを発症しても、カウントされない子どもが出るようなシステムだ」と言っています。
チェルノブイリ原発事故では、事故当時5歳以下の子どもに甲状腺がんが多発しました。県民健康調査では昨年9月に、事故当時5歳の患者が公表されるまで同様のケースはないとされてきました。そのため国も福島県なども、このことを原発事故とがん発症の因果関係はないとの根拠としていました。県などはがん多発と事故との因果関係を今も認めていませんが、5歳の患者が公表されて以来、がん多発は「スクリーニング効果」だと強調し始めました。数年先に発症するはずの事例が、綿密な検査をしているため前もって見つかっていると主張しています。しかし、県などが1巡目で見落としたとする発症が2巡目でも3巡目でも見つかっていて、スクリーニング効果とする根拠は否定されています。
甲状腺がんの多発を反映しない構造となっている県民健康調査ですが、拡充するどころか縮小しさらに骨抜きにしようとする方向に向かっています。県の小児科医会は昨年8月、「検査を受けない選択を尊重するため」と称して「希望者のみ」を主軸にした調査の縮小を県に提案しました。これを受けた県民健康調査検討委員会でも、調査の縮小や事実上の廃止まで是認する意見も出ました。今のところ県議会や県民の強い反発があるにもかかわらず、調査縮小、がん発症者切り捨てが進行しています。県民に配布される検査の案内書には、検査に同意するか否かを選択するようになっています。そして「同意しない」を選択すると、その後案内書が送付されることはなく、検査対象から完全に排除されます。
県民健康調査の縮小や廃止の動きは、世界保健機関(WHO)の専門組織「国際がん研究機関(IARC)」や日本財団が主催した甲状腺がんをテーマにした国際会議が強く影響しています。専門組織IARCは、甲状腺をどう観察するかについて議論すると明らかにしました。その伏線となったのが国際会議で、検査に伴うストレスが強調され、「利益がある集団に対してのみ検査を行うべきだ」とする提言をまとめています。提言書には、県立医大山下俊一副学長、国際放射線防護委員会
(ICRP)の委員、IARCの関係者が名を連ねています。こうした策動に影響を受けているのが県であり、それ以上に積極的な姿勢を示すのが国です。環境省幹部は
「IARCに賛同する」として「独立した枠組みが有用」などと述べ、検査への国の関与を強めようとしています。
原発事故は甲状腺がんの発症だけでなく、骨髄や心筋梗塞など血管系の病気、リンパ球が関係する免疫系の疾患も懸念されます。そのため、甲状腺がんを含めた総合的な健康調査を行うシステム構築が必須です。また検査対象を福島県だけでなく、周辺地域にも拡大すべきです。さらに比較対象とするために、福島原発事故の影響が比較的少ない地域でも実施すべきです。安倍政権は、福島原発事故を過去のこととして事故がなかったことにし、原発再稼働を加速させています。そのために、障害となる事故被害者を隠蔽しようとしています。県民健康調査縮小や廃止の動きには絶対反対です。
NAZEN 山陰 福間
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by nazensanin | 2017-07-11 21:24

福島原発事故の責任が東電と国あるのは明らかだ!

福島第1原発原発の刑事責任を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東京電力の元会長ら旧経営陣3人の公判が東京地裁で始まりました。明らかな人災事故である福島原発事故が起こってから6年以上経過しましたが、誰一人として刑事責任を問われていません。福島の住民などが検察に東電を告訴していましたが、2013年東京地検は不起訴処分を決定しました。この時、東京地検は公安部が対応しました。つまり原発に関することは、社会秩序や国体維持に関わることだとの司法権力の意思の表れです。しかし市民が参加する検察審査会が、2回にわたる起訴相当の決議をし、東電旧幹部が強制起訴されることになりました。
東京地裁で行われた公判では、勝俣元会長、武黒元副社長、武藤元副社長の三名が被告として強制起訴されています。起訴状によると、三人は福島原発が巨大な津波に襲われ、重大事故が発生することを予見しながら適切な安全対策を取らなかったとしています。そして、東日本大震災に伴う津波で福島原発が電源喪失したため、近隣病院の入院患者ら44人に避難を強いて死亡させたとの趣旨になっています。公判は、東電が
08年3月に最大15.7mの津波が福島原発を襲うとの計算結果を得た後、三人が津波と事故の危険性を予見できたことを裁判所が認定するかどうかが最大の焦点となります。また、対策を講じていれば事故が防止できたかどうかも焦点になります。
検察官役の指定弁護士は冒頭陳述で、勝俣被告は意思決定に関わる会議に出席していて、実質的な指示や判断を行い、武黒、武藤両被告は補佐する立場だったと指摘しています。その上で、三人は原発の安全確保のため最終的な義務と責任を負っていたと位置付けています。弁護側冒頭陳述では、3万人を超えるマンモス企業である東電では会長は最高経営層ではなく、業務執行権限や分掌権限もなかったとしています。しかし、勝俣元会長は02〜08年には社長を務め、福島原発事故当時は会長であり、代表取締役です。代表取締役に執行権限がないはずがなく、元会長に業務執行権限がないとする弁護側主張に説得力は皆無です。
地震予測を含めた調査研究をする国の機関である地震調査研究推進本部は、02年7月重大な予測を公表します。それによると、三陸沖北部から房総沖でマグニチュード8.2前後の津波を伴った巨大地震が発生する可能性があるという長期評価を公表しました。06年9月原子力安全委員会は、原発の耐震設計審査の指針を改定しました。原子力安全・保安院は各電力会社に対して、この指針に照らした安定性の評価を実施し、報告を求める「耐震バックチェック」を指示しました。08年に長期評価に基づく津波を検討した子会社が、福島原発を襲う津波は最大で15.7mとなる計算結果を明らかにします。こうした調査結果の報告を受け、3人の被告は問題点を具体的に共有していたと、公判で検察官役の指定弁護士側は明確に主張しました。
標高10mにある福島第1原発の敷地を超える15mを超す津波に襲われるという子会社の報告があったにもかかわらず、武藤元副社長は耐震バックチェックに基づく長期評価を採用せず、従来の土木学会の評価技術に基づいた耐震バックチェックを行うとの方針を決めます。勝俣元会長が09年に出席した会議で、耐震バックチェックをめぐる議論が行われています。議論の中で、「(福島第1原発に)もっと大きな14m程度の津波が来る可能性があるとする意見もある」との発言を聞いています。こうした事実経過を根拠にして、「被告3人は津波によって電源を喪失するなどして、深刻な事故が起こることを予見できた」と指定弁護士側は主張しています。指定弁護士側の主張は至極当然で、説得力があります。
被告弁護側は「予見可能性はもとより、予見義務、結果回避可能性、結果回避義務、因果関係のいずれも認められない。事故当時は法令に基づいて安全対策がされていた」として、被告3人の無罪を主張しています。被告弁護側は「02年に地震調査研究推進本部が示した長期評価は、予見可能性を生じさせるほどではなく、長期評価を基にさらに安全対策をすることは不可能である」と主張しています。被告弁護側主張は「予見可能性がないのだから、巨額な経費を費やすことはできない」と人命無視を居直っているに過ぎません。「予見可能性がない」としながら、東電が標高20mの防潮堤建設の設計図を作成していたとして、指定弁護士が図面を提示しました。防潮堤建設は実現しませんでしたが、「運転を停止すれば事故は防げた」と指定弁護士は主張します。
被告弁護士側は「3・11の地震による津波は、全く想定されていなかった巨大津波だった」と陳述しています。「安全神話」にどっぷり浸かり、予想外のことなど想定したくなかったということです。しかし様々な客観的証拠によって、福島原発を襲った津波は予見できたことは明らかで、東電も防潮堤の設計図を用意していたことを指定弁護士が暴露しています。しかし結局、津波対策を取ることはありませんでした。07年に起きた中越沖地震によって、柏崎刈羽原発の使用済み核燃料プールから水があふれてしまいます。同原発の安全対策費だけで2千億円も費やし、東電は1千5百億円の純損失を計上して
28年ぶりの赤字会計になります。巨額の経費がかかる福島原発の防潮堤も、株主や会計処理を優先させて、結局建設されることはありませんでした。
JR西日本の尼崎事故で強制起訴されたJR西日本歴代3社長について、最高裁は先月上告を棄却しました。これによって、業務上過失致死傷罪に問われた3社長を無罪とした下級審の判決が確定しました。巨大資本の防波堤として市民の前に立ちふさがる司法権力は、またしても許しがたい暴挙を犯しました。東電幹部の強制起訴も、国策である原発を推進する巨大資本として、また資本を国に掌握された国策会社としての東電を相手にして、さらに高い障壁となって立ちふさがります。しかし、正義は住民側にありますので、何としても勝利しなければなりません。また、闘う相手は東電だけでなく、最終的に打倒すべきは原発を維持する国家権力です。そして、闘いを法廷だけに止めることなく、街頭、労組、職場などに拡散させなければなりません。
共に頑張りましょう
NAZEN 山陰 福間
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by nazensanin | 2017-07-03 20:08

原子力研究開発機構を解体せよ!

日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター(茨城県大洗町)で、作業員が大量内部被ばくする事故が発生しました。センターの燃料研究棟で、2人の原子力機構職員と3人の協力会社職員に放射性物質が降りかかり、全員が内部被ばくしました。うち1人の肺からは、2万2千ベクレルものプルトニウム239が検出されています。他の作業員も最大で1万4千〜5千6百ベクレルを検出し、国内最大クラスの内部被ばく事故となっています。5人が入院した医療施設の関係者は「内部被ばくで発がんのリスクが上がることは科学的にはっきりしている」として「(2万2千ベクレルは)初めて見る数字だ」と言っています。「もんじゅ」などで事故を頻発し、それでも「常陽」を稼働させようとする原子力機構は解体しなければなりません。
原子力機構の大洗研究開発センターは、廃炉が決定した高速増殖炉もんじゅの燃料開発をするための施設で、研究棟も廃止が決定しています。研究棟で核燃料物質の点検作業中に事故が起こりました。核燃料物質が入ったポリエチレン容器を収めた金属製容器のふたを開けた時、ポリ容器を二重に包んでいたビニールが破裂したと報道されています。作業員は鼻から下を覆うマスクを着けていたとのことですが、飛散した粉末状のプルトニウムを吸い込んで内部被ばくしてしまいました。貯蔵容器は1991年に封印され、以降26年間未開封で置き去りにされていました。91年には「もんじゅ」が試運転を開始していますが、それ以来核燃料物質が余りにずさんな管理が行われていたことになります。
原子力規制委員会は今年2月、原子力機構の複数の施設で核燃料物質が保管すべきでない場所に保管されていたとして、機構に対して改善を求めています。被ばくした作業員は、こうした管理が不適切な核燃料物質の保管場所を探していたようです。原子力機構が適切に保管していれば事故は避けられた可能性が高く、事故はずさんな管理の「後始末」で起きたということです。また、作業員を放射性物質から防御する原子力機構の態勢も全くずさんなものです。点検作業の手順書では、密閉されていない作業台を使用し、鼻と口だけを覆うマスクを着用すると定められています。原子力機構は、ビニール袋が破裂して放射性物質が飛散することなど想定せず、作業員を危険にさらしたことになります。
「安全」など眼中にない原子力機構の姿勢は、昨日や今日始まったことではなく、いわば機構の遺伝子といえるものです。「原子力の専門家集団」を自任する原子力機構ですが、安全管理についてこれまで幾度となく問題を起こし、規制委員会から安全軽視の姿勢を繰り返し指摘されてきています。機構が運転するもんじゅではナトリウム漏れだけでなく、約1万件の点検漏れが発覚しています。その後も新たな点検漏れが次々と明らかとなり、規制委員会は「資質なし」とし、運転を同機構に代わる適当な主体を示すよう勧告しています。使用済み核燃料再処理施設でも、放射性廃棄物を詰めた大量のドラム缶が雑然と積み上げられ、中身が分からない容器さえあるという恐ろしいありさまです。
なぜ密閉式の施設で点検作業を行わなかったのか、なぜ全面マスクを着用しなかったのかなどについて原子力機構は、2週間以上経過した今も「調査中」を繰り返しています。また事故後の除染が不完全で、医療施設で除染が行われるまでプルトニウム239が付着していたことも判明しています。無防備に等しい状況で放射性物質を扱わせ、作業員延いては住民の命を甚だしく軽視する原子力機構ですが、高速増殖炉「常陽」の再稼働に未だ執念を燃やしています。実験炉の常陽は14万kwの熱出力がありますが、原子力機構は避難計画を5km圏内で済ませて早期の再稼働を行うため、10万kwとして新規制基準適合審査を規制委員会に申請しました。規制委員会に申請を却下されましたが、原子力機構は再稼働をあきらめていません。
人命を無視し、ずさん極まる管理しかできない原子力機構は直ちに解体するしかありません。核燃料サイクルを維持するため、常陽を運転しようとする国策を絶対許してなりません。
NAZEN 山陰 福間
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by nazensanin | 2017-06-25 19:46

玄海原発再稼働絶対反対!

九州電力玄海原発(佐賀県)の運転差し止めを住民が求めた仮処分に対して、佐賀地裁は却下する決定をしました。住民の安全を蔑ろにしながら九州電力の主張を丸のみにした決定で、絶対に認めることはできません。九州電力は、玄海原発3・4号機の再稼働に向けた新規制基準適合審査の申請を行っていました。原子力規制委員会は1月、3・4号機の合格証である審査書を決定し、再稼働にお墨付きを与えました。その後、保安規定の審査や地元自治体の同意手続きを経て、九電は今年秋にも再稼働を目論んでいます。九電や玄海原発と利益共同体にある佐賀県と玄海町は再稼働に同意していますが、周辺の自治体や住民の多くが再稼働に反対しています。玄海原発の再稼働を絶対に許してなりません。
玄海原発の運転差し止めを申し立てた仮処分却下の決定をした佐賀地裁の立川裁判長は、「新規制基準には合理性がある」とする趣旨の決定理由を述べています。最大の争点となったのが、新規制基準における耐震設計の目安となる地震の揺れ「基準地震動」についてです。却下の決定理由では、「複数の手法を併用して最も厳しい評価結果を採用するのを想定し、最新の科学的、技術的知見を踏まえることなどが明確に求められるなど、合理性が裏付けられる」と判断しています。九電の主張を全く疑うことなく、原子力ムラの言い分のコピペであり、怒りがこみ上げます。規制委員会の審査についても、「適正さを欠く部分は認めにくく、厳格かつ詳細に行われた」としています。
24回行われた審尋の場で住民側は、耐震安定性評価の危うささを最重要主題として主張し続けました。住民たちは、現在行われている入倉・三宅式に基づいて算定される基準地震動は、実際の地震動を過小評価すると主張しました。その上で、地震の規模を算出するには「武村式」を、地震動の大きさは「片岡他の式」を使用すべきであることを具体的に指摘しています。住民が指摘した入倉・三宅式の「過小評価」については、熊本地震において実証されています。また、入倉・三宅式を垂直な断層面を持つ活断層に適用すると、震源や基準地震動の規模が過小になり、危険極まりないと多くの専門家が主張しています。これに対して九電は「十分安全側に評価している」と説明しただけです。
住民側が主張したもう一つの点が、配管損傷による深刻事故の危険性です。玄海原発2号機はかつて、放射性物質を含んだ一次冷却水が流れる配管に深く長いひび割れが生じ、長年検出されず放置されてきましたが、念のための検査で偶然発見されています。住民側は、3・4号機の配管でも同様の劣化が起こっていると主張しています。これに対して九電は、しぶしぶ検査内容に関する陳述書を出してきました。陳述書によると、重要なクラス1機器においても10年で25%ずつ検査するとしています。つまり、全体を検査するのに40年かかるということです。また、超音波探傷試験は一部しか行わないことも明らかになっています。九電の姿勢は「地震が起きたり、漏れたりしなければ分からない」という無責任極まりないものです。
福島原発事故の教訓のかけらもないのは九電だけではなく、裁判所も負けてはいません。仮処分却下の決定で、新規制基準について「福島原発事故の教訓を踏まえ、最新の科学的知見を反映させている」として、規制委員会の審議過程に不合理な点はないとしています。福岡高裁宮崎支部(川内原発)や大阪高裁(高浜原発)が示した、住民無視の司法枠組みを踏襲して「新基準は合理性がある」と切る捨てています。基準地震動に関しても、九電が地質を調査し、地域に合った計算式を用いて算出したと認定しています。「過去の地震の観測結果とも整合している」として、耐震安定性に問題ないと結論付けています。熊本地震については、見解が定まっていないとして明確な判断をしていません。
玄海原発の立地自治体である玄海町の岸本町長は、自らのファミリー企業「岸本組」を使って原発マネー独占を図ってきたことで知られています。九電が発注する玄海原発関連のマネーが、岸本組にそして町長に流入しています。また玄海町役場には、九電社員が常駐しています。玄海町が九電と癒着というよりも、九電と完全に一体化しているというのが実態です。さらに、プルサーマル発電に関する県主催の討論会で九電が「仕込み質問」したことや、原発についての番組で「やらせメール」が発覚しています。こうした世論操作は、九電と密着した関係にあった古川前知事の姿勢が影響しています。自治体の首長が原発行政を私物化し、選挙勝利を確実にしたり利権を確保するために、九電と一体化した構図が暴露されています。
佐賀県と玄海町が玄海原発の再稼働を同意したとは言え、周辺の自治体は反対の意向を表明しています。伊万里市長は、フィルターベントの設置が5年間も猶予されていること、国の原発政策が福島事故後も変わってはいないことなどを問題視し、再稼働に反対しています。平戸市長と壱岐市も避難計画の不備などを理由に反対しています。玄海原発の再稼働に関する毎日新聞のアンケート調査によれば、玄海地域の自治体の
25%が反対で、賛成の12.5%を圧倒しています。さらに再稼働に同意する範囲に関しては、30km圏内の自治体が37.5%で、立地自治体の12.5%を大きく引き離しています。つまり、玄海原発の再稼働には圧倒的多数が反対しています。玄海原発3号機は、危険性が格段に増すプルサーマル発電が行われます。絶対再稼働させてはなりません。
NAZEN 山陰 福間
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by nazensanin | 2017-06-18 23:08

日印原子力協定承認絶対反対!

インドへの原発輸出に道を開く日印原子力協定の承認案が衆参両院を通過しました。日印原子力協定締結は、NPT(核拡散防止条約)に未加盟で核保有国であるインドに原発や核技術を輸出して、さらなる核開発に手を貸す行為であり絶対反対です。協定締結は、国内では核燃料サイクルが破綻し、原発の新設や増設が困難な状況で、東芝、三菱、日立などの原発企業が窮地に陥るなか、インドなど国外への輸出で活路を見いだそうとした結果です。そして、協定によってNPT未加盟であっても事実上核保有国と認め、高速鉄道などインフラ輸出を有利に進めようとしています。さらに日印原子力協定は、インドに核技術を提供することによって、隣接する核大国中国「封じ込め」政策の一環です。
インドは、主に1960〜70年代の中国とパキスタンとの戦争を経て、74年初めて核実験を行います。96年に国連で包括的核実験禁止条約(CTBT)が採択されたにもかかわらず、98年には5回の核実験を強行しています。数日後には、戦火を交えたパキスタンが核実験を行っています。インドを擁護するつもりはありませんが、インドの核開発は核兵器国の思惑が大きな影響を与えています。パキスタンを支援する核兵器国中国と国境問題などで対立し、非同盟中立のインドをロシアが支援するしたのに対し、アメリカはパキスタンにてこ入れしていました。そもそもインドとパキスタンはイギリスが植民地として収奪したのですから、独立したインドとパキスタンの戦争や核開発の責任があります。
とはいえ、現在のインドは自らが人類に対して責任を負わなければならない核兵器大国です。インドは約
100発の核兵器を所有し、さらに核分裂物質の生産を増加させていて、短期間で質と量を拡大させる状況にあります。また、核搭載爆撃機と弾道ミサイルや核搭載可能な短・中距離ミサイルも保有しています。そして、 弾道ミサイル搭載潜水艦4隻の建造を計画しています。このように堂々とした核兵器大国のインドですが、NPTは批准していません。NPTが、米露英仏中の核兵器国の権益を保護する排他的で不平等な特質を持つ条約であることは間違いありません。しかし核が拡散している現状で、NPT未加盟で独自に核開発する正当性などあるはずがなく、人類に対する挑戦に他ありません。
74年のインド核実験を契機として、兵器転用が可能となる原子力技術の輸出に制限が必要だとする協定が結ばれます。協定加盟国でNSG(原子力供給グループ)が組織化され、現在50カ国ほどの国で構成されています。しかし、2006年米国議会はインドと原発技術の取引が認められるよう法律を改定します。そして2008年のNSG会議で、NPTに調印していない国との原子力関連の貿易を禁じる規定からインドを無条件例外とすることで合意します。合意に至った裏には、政治的、軍事的世界戦略に基づいた米国の強引な工作があったことは明らかです。NPTの規定によって核削減と核拡散防止が義務付けられている米国が、NPT空洞化を先導していました。
日本とインドとの原子力協定も、NPTをさらに空洞化させる内容です。「核実験した場合協力停止」という規定は、内政干渉を主張するインドに押しきられて協定本文には明記されず、関連文書にその趣旨が盛り込まれただけです。またインドが核実験した場合、他国への対抗措置かどうか日本が考慮をするとした趣旨の条項もあります。核爆発を伴わない未臨界核実験が確認されても、協定を破棄する規定はありません。協力を停止したとしても、提供した機器などを稼働中の原発から撤去することはできません。協定ではまた、相手国の使用済み核燃料の再処理を認める決定をしています。このように、協定は核拡散を防止するものではなく、インドの核開発を促進させるような仕組みになっています。
核拡散を防止し、核兵器国に核削減を義務付けているNPTは完璧に空洞化し、核兵器国の権益を保護することを申し合わせる条約となっています。そして、北朝鮮のように核保有は「やったもの勝ち」の状態で、NPTは有名無実と化しています。ただ現状では、一応核拡散や核削減を掲げて5大核兵器国も加盟した取り決めは、残念ながらNPTしかありません。そのNPTは加盟していれば事足りるわけではなく、絶えず核兵器廃絶を目指さなければ意味がありません。しかし日本はNPT準備会合で、「核兵器は非人道的だとして、いかなる状況でも使用すべきではない」とする共同声明に反対しています。米国の日本に対する核の傘を維持し、核兵器国の軍事的選択のフリーハンドを守ろうとする姿勢を露骨にし、NPTの更なる骨抜きに手を貸そうとしています。
安倍政権は日印原子力協定によってインドへの原発輸出目論でいますが、世界的に原発産業は危機的状況にあり、日本も例外ではありません。傘下のウエストティングハウスが経営破綻した東芝は、原子力部門だけでなく本体が存亡の瀬戸際にあります。三菱重工は大型客船事業で巨額損失を計上し、米原発をめぐる賠償などの難問を抱えています。また、提携しているフランス原子力産業アレバも実質経営破綻し、巨額の出資を行うことになっています。日立製作所も米ゼネラル・エレクトリックとの合弁会社がウラン濃縮事業から撤退し、巨額の赤字を出しています。こうした状況でも安倍政権がインドと協定を結ぼうとするのは、インドを核保有国と認め、高速鉄道などインフラ輸出を有利に進めようとする意図が明らかです。
NAZEN 山陰 福間
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by nazensanin | 2017-06-11 20:25

大飯原発再稼働絶対反対!

原子力規制委員会は、関西電力大飯原発3、4号機が新規制基準に適合すると認める「審査書」を正式決定しました。関電は、決定に基づいて今秋以降に再稼働する計画を明らかにしています。4号機が再稼働した高浜原発に続き、高浜原発の近距離にある大飯原発の再稼働など絶対許すわけにはいきません。原発立地が集中する地域で、大規模地震などの自然災害とともに原発事故が同時発生する可能性があります。大飯原発については、地震の揺れが過小評価されていると前規制委員長代理が指摘したにもかかわらず、規制委は棚上げにしたまま再稼働に向け「合格証」を与えました。原発依存率が高く、新電力の切り崩しで窮地に立つ関電に対して、住民の安全を置き去りにして、規制委がまたしてもお墨付きを与えたことを怒りを込めて抗議します。
福井県には関電の原発など、原子力施設が集中しています。関電の原発が、美浜原発1〜3号機、大飯原発1〜4号機、高浜原発1〜4号機、計3原発11基の原子炉があります。その他に、日本原子力発電の敦賀原発1、2号機、日本原子力研究開発機構の高速実験炉「もんじゅ」と新型転換炉「ふげん」があります。中には運転停止や廃炉が決定しているものもありますが、合計6原発15基の原子炉が福井県に立地しています。これらの原発で発電される電力は、関西圏で使用される電力の約60%をまかなっています。自然に恵まれ、住みやすさの目安となる都道府県「幸福度」ランキングでトップに位置付けられる福井県には、「原発銀座」と呼ばれる一面もあります。
規制委が再稼働に向けた合格証である「審査書」を決定した大飯原発の西13kmには、4号機が再稼働した高浜原発があります。それぞれの10km圏内が重なりあう近距離に8基の原子炉があります。東日本大震災で事故を起こした福島第1原発と、危機的状況に陥った第2原発との距離がほぼ同じです。大飯原発があるおおい町と高浜原発がある高浜町には合計約2万人が暮らしています。町ごとに策定された住民避難計画は一応ありますが、両原発で同時に事故が発生する事態は想定されていません。避難計画は一原発の単独事故のみを想定し、自然災害との複合的事故も想定されていません。大規模地震などとの複合的事故や複数原発の同時事故が起これば、避難計画など単なる幻想に過ぎないからです。
高浜町が策定した高浜原発事故時の避難計画では、東西に延びる国道27号線や舞鶴若狭自動車道を使って避難することになっています。海に近い国道27号線は津波被害が予想され、舞鶴若狭道に車が集中し、インターチェンジなどで大渋滞が発生する可能性があります。5km圏内の住民避難を優先させる段階的避難を原則としていますが、複数原発で同時に事故が起こったりすれば、住民が一斉に避難を始めることは明らかなことです。大飯原発の広域避難計画は、周辺自治体や避難先自治体の調整なども完了せず、策定時期の見通しも立っていません。まして複数の原発事故が同時に発生したり、自然災害と複合的に起こる事態などを想定した広域避難計画など策定しようがありません。
大飯原発3、4号機は、運転差し止めを求めた14年の福井地裁判で運転を差し止める判決を下されています。判決は求められる安全性について「原発は電気を生み出す経済活動であり、憲法上は人格権よりも劣位に置かれるべきだ。」としています。その上で、「自然災害や戦争以外で、この根元的な権利が極めて広範に奪われる可能性があるのは、原発事故以外に想定しにくい。具体的危険性があれば、差し止められるのは当然だ。」としています。原発の具体的で本質的危険性と人格権の優位性を認めています。ほかにも、大飯原発の地震に対する脆弱性や冷却機能の不確実性を指摘しています。また「原発を稼働させてコスト削減や電力供給の安定性を図ることと、人の生存に関わる権利を同列に論じることはできない」としました。大飯原発の本質的危険性を明確にし、人格権を認めた画期的な判決です。
判決が指摘する事故の危険性だけでなく、福井県の若狭湾にある関電の3原発を稼働させると危険な持って行き場のない核のゴミが大量に出ます。高浜原発、大飯原発、美浜原発が万一フル稼働した場合、各原発の使用済み核燃料プールは7年で満杯になります。福井県知事は県内での一時保管を認めない方針ですが、六ヶ所村再処理工場のプールもほぼ満杯です。もちろん最終処分場建設のメドも全く立っていません。また福井地裁判決でも明確化されているように、千本を超える使用済み核燃料を貯蔵する大飯原発は、プールから放射性物質が漏れた時、敷地外部への放出を防御する原子炉格納容器のような堅牢な設備はありません。形だけの広域避難計画しかなく、地震に対する脆弱性や住民の安全などを完全に無視し、行き場のない使用済み核燃料をさらに増加させる再稼働を絶対認めることはできません。
NAZEN 山陰 福間
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by nazensanin | 2017-06-04 21:56

「常陽」を廃炉にせよ!核燃料サイクルを撤廃せよ!

高速実験炉「常陽」を運営する日本原子力研究開発機構は、新規制基準適合審査の申請をしています。ところが余りにもずさんな申請内容のため、規制委員会は機構に申請のやり直しを文書で指示しました。機構は、避難計画策定の範囲を狭めるため、常陽の出力を下げて運転するとの申請をしていました。これに対して規制委員会は「リスクを過小評価する恐れがあり適切でない」として、申請のやり直しを指示しました。高速増殖炉「もんじゅ」の運営主体として不適格だとして、レッドカードを突きつけられた機構が存在していることが問題です。さらに、核燃料サイクルの中核的施設である常陽を延命させることはそれ以上に大問題であり、絶対に許すことはできません。
高速実験炉常陽は、14万kwの熱出力です。しかし日本原子力研究開発機構は、新規制基準適合審査に10万kwとして申請しています。出力を低下させる改造などしないで、10万kw以下に出力を抑えて運転するということです。推進機関である規制委ですら「大型バイクを30km以下で走るから、原付き免許でいいというような話で、許すわけにいかない」と言うように、住民の安全など完全に無視した、実に悪らつなやり方です。出力が10万kw超なら30km圏内の避難計画を策定する必要がありますが、10万kw以下なら5km圏内の避難計画で認められます。審査会合で機構は「30kmのUPZに対応するためには時間がかかるので、出力を下げて早期稼働を優先した」などと堂々と述べています。
常陽は、茨城県庁所在地で人口約27万人の水戸市に隣接する大洗町に立地しています。5km圏内に大洗町のほか、水戸市、鉾田市、茨城町が含まれます。30km圏内には日立市や鹿嶋市なども含まれます。常陽の20km余り北の東海村には、周辺人口が国内で最も多い東海第2原発があります。5
km圏内に約9万人、30km圏内には約100万人の人口があります。そして茨城県にある原発関連施設はこれだけでなく、17の施設や研究機関などが集中しています。東海第2原発は、日立市と水戸市の間の人口密集地にあります。30km圏内の人口が約100万人にもなる東海第2原発に比べ、常陽の30km圏内人口も勝るとも劣らない規模になります。これほどの密集地に常陽や原発が立地することなど、あり得ないことです。
日本原子力研究開発機構が住民の存在や安全を無視し続ける体質は、出力を低下させて広域避難計画の範囲を狭め、常陽の運転を優先させようとした点だけに表れているわけではありません。機構が行った適合審査の申請には、驚くことに原子炉の炉心損壊想定がありません。過酷事故の際にも、冷却材である液体ナトリウムの自然環境で熱を抑制できるといった、原子力ムラでしか通用しない一昔前の安全神話を前提とした内容です。こうした機構の姿勢は今に始まったことではありません。国費1兆円以上を費やして事実上廃炉が決定している高速増殖炉「もんじゅ」を運転する機構が、度重なる事故や安全無視の姿勢のため不適格者の烙印を押されたのは記憶に新しいところです。
安倍政権が推進する核燃料サイクルは、再処理工場が稼働せず、「もんじゅ」廃炉が事実上決定した今、プルサーマル発電で辛うじて命脈を保っている状態です。破綻した核燃料サイクルを維持し、核武装の潜在的能力を確保しておくために、安倍政権にとって残る微かな手段である常陽は是が非でも運転しなければならないということです。核燃料サイクルから完全に撤退することになれば、協定で六ヶ所村の再処理工場プールに運び込まれた使用済み核燃料を県外に搬出することになっています。使用済み核燃料を搬出するにしても行き場はなく、原発の運転はできなくなります。フランスとの共同研究である高速実証炉アストリッド計画も見込みが立たず、命綱が常陽です。
もんじゅの一段階前の超老朽化した実験炉である常陽の再稼働を前提として、新規制基準の適合審査の申請をしなければならないほど安倍政権は追い込まれています。来年7月には、日本にプルトニウムの抽出を認めた日米原子力協定が30年の満期を迎えます。核武装にしか利用目的のないプルトニウムを約48トンも保有している現状では、日米原子力協定は破綻する可能性が高くなります。プルトニウムはいずれ高速炉で再利用するというストーリーを崩さないよう演出し、日米原子力協定を延長させるためにも、安倍政権にとって核燃料サイクルの維持や常陽運転は避けて通れません。しかし、すでに破綻してしまったものに固執しなけばならないほど安倍政権は追い込まれています。
NAZEN 山陰 福間
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by nazensanin | 2017-05-28 21:18

高浜原発再稼働反対、地域住民も立ち上がる!

福井県の関西電力高浜原発4号機(出力87万kw)が再稼働しました。多くの地域住民の反対を黙殺した再稼働であり、絶対に認めることはできません。4号機は16年2月に再稼働しましたが、3日後には作業中のトラブルで緊急停止しました。その後大津地裁が3、4号機に対する運転差し止めの仮処分決定を出したため、停止していました。しかし今年3月、不当にも大阪高裁が運転差し止めの仮処分を取り消す決定を下したため、関電が4号機から再稼働させました。さらに関電は、3号機も6月上旬に再稼働させるとしています。新規制基準の基づいた規制委員会の判断も、運転差し止めを取り消した大阪高裁の決定も、原発事故の可能性を認めながら再稼働を認めていて、絶対に許すことはできません。
関電が高浜原発4号機を再稼働させたのは他の電力会社と同様に、住民の安全など眼中になく収益のみ優先させたためです。原発を運転させなくとも電力はたりているのに、代替えで動かす火力発電所の燃料が不要になり、原発を稼働させればその分儲かるからに他ありません。発電量に占める原発の割合が約50%と高かった関電の電気料金は、原発が停止している現状では、他の電力会社に比べて高い水準にあります。さらに電力の完全自由化で、大阪ガスなどが関電より安い料金で攻勢をかけ、関電全体の8%ほどの契約が新電力に移行しています。そして、今年3月期の販売電力量は初めて中部電力を下回り、国内3位に転落しています。そこで原発を再稼働させて、電気料金を値下げして客を取り戻そうというわけです。
高浜原発4号機再稼働に対して、地元住民が反対の意思を明確に示しました。高浜原発は、若狭湾に突き出した内浦半島の付け根にあります。内浦半島の先に
67世帯133人が暮らす高浜町音海(おとみ)区があり、中心部から原発まで2kmほどしかありません。高浜原発で働く住民もいて、これまで40年にわたって共存してきた「地元中の地元」といえる地域です。しかし、福島原発事故が「安全だと錯覚していた」住民に事故の現実を突きつけました。高浜原発で深刻な事故が発生した場合、音海区の住民は直ちに避難しなければなりません。陸路で避難するためには、細い県道を通って原発に近づくしかありません。港湾施設が未整備な海路での避難も、天候次第であてにはなりません。
音海区の街角には、「高浜原発運転延長反対」の立て看板やのぼりが立てられています。地区住民が反対の意思を明確にしたのは、昨年6月に規制委員会が認めた1、2号機の40年を超過する運転延長がきっかけになっています。運転延長されれば、廃れた地区はますます人が寄りつかなくなると憂慮した有志が、昨年12月の区の総会で緊急動機を提出しました。運転延長に反対する意見書を関電に提出する緊急動議が総会に出されると、議論では提出に賛同する声ばかりで、動議はすんなり採択されます。慌てた関電、町役場、警察などが情報収集に奔走するなか、町長は「25億円で町道を整備する」などと飴をぶら下げますが、住民は関電や行政に対する怒りをさらに増幅させています。
国策の原発政策に表だって異論を上げなかった地元の住民は、明確に総意で反旗をひるがえしました。それは第1に福島原発事故、第2に関電や行政に対する不信感、第3に交付金などが投入されていながらも地元の荒廃が止まらない将来への絶望感などから発したものではないでしょうか。中でも福島原発事故の際、避難住民が遭遇した修羅場に原発事故の現実感を自らのこととして捉えたのだと思われます。昨年8月行われた避難訓練には、ヘリ4機、船3隻を使う予定でしたが、悪天候で出動したのはヘリ2機のみでした。30km圏内18万人が避難する広域避難計画では、京都府や兵庫県などに避難することになっていますが、避難先自治体のハード面もソフト面も整備されていません。「下見にも来ないでくれ」という自治体もあるような現状です。
高浜原発4号機の使用済み核燃料プールの貯蔵割合は、すでに80%を超えています。関電の高浜、大飯、美浜の各原発の平均も70%近くなっています。関電によると、管内の原発再稼働が進めば7年程度で満杯になるとのことです。2年前関電は、福井県外で中間貯蔵施設を建設し、30年ごろに操業を始めるとした「使用済燃料対策推進計画」を公表しています。しかし、候補地になる可能性がある関電の火力発電所が操業する舞鶴・宮津両市が反対の声を上げ、計画の見通しは全く立っていません。つまり、高レベル放射性廃棄物をさらに増加させる使用済み核燃料の行き場はないということです。まして高浜原発3、4号機は、MOX燃料を使用するプルサーマル発電が行われます。処理がさらに厄介な使用済みMOX燃料を増やすことを許してはなりません。
NAZEN 山陰 福間
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by nazensanin | 2017-05-21 22:21

核のゴミを増やす原発稼働を止めよ!

原発から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場建設問題が迷走しています。経産省は昨年末、高レベル放射性廃棄物の最終処分場として適性がある地域を色分けした「科学的有望地」の地図を公表する予定でした。しかし「候補地に決まった印象がある」と反発を招き、発表を断念しています。経産省は「科学的特性マップ」などと姑息にも名称変更して新たに公表しようとしていますが、意味合いは同じため公表の目処は立っていません。そうした状況のなか、運転差し止めの仮処分が大阪高裁で覆った関電の高浜原発が、5月中旬の再稼働を目論んでいます。また、佐賀県知事が同意した九電の玄海原発が今夏の再稼働に向けて動いています。最終処分場建設が決まらないままで、さらにまた核のゴミ増やす再稼働を絶対許すことはできません。
原発から出る使用済み核燃料は再処理して、プルトニウムとウランを取り出します。残った高レベル放射性廃棄物を溶液にして、安定性が高いとされるガラスと混ぜ合わせた「ガラス固化体」にします。それを地下300mの地層に埋設して、万年単位で管理することになっています。これを規程しているのが、2000年に制定された特定放射性廃棄物の最終処分法です。この法律は、処分方法や処分場建設地選定などについて規程しています。戦争法や共謀罪がそうであるように、制定された当時、衆参両院を合わせて委員会の議論は9日間行ったに過ぎません。放射性廃棄物の地層処分そのものについて、さらには廃棄物を増やす原発稼働についての議論はもとよりのこと、広範な国民の合意形成を促す手続きなども行われることはありませんでした。
高レベル放射性廃棄物最終処分場に適する地層は、岩塩層、泥炭層、花崗岩層などと言われていますが、一長一短があるようです。そして、活断層や火山がなく、地下水の影響を受けにくい場所とされています。また、高レベル放射性廃棄物は海に面した再処理施設から船で運搬されるため、最終処分場は港湾施設から近距離の場所が適するとされています。こうした条件をクリアしたとしても、数万年〜10万年を超える天文学的時間経過のなかで、安定した地層を選定することは不可能に近いことです。さらに人為的な困難さもあります。10万年を超える想像できない時間経過を乗り越えて、廃棄物や処分場などの情報を未来の人類に伝達できるかどうかというこです。
最終処分法によって、NUMO(原子力発電環境整備機構)がその事業主体だと規程されます。しかし、最終処分法が整備された2000年以来今に至るまで、NUMOによる処分場の最初の調査である文献調査にも着手できていません。処分場への地方自治体の応募を待っている状態でしたが、住民の圧倒的反対に遇うことが目に見えているため、当然のように応募する自治体は皆無でした。そこで、政府は処分場選定を国が前面に立って取り組むことができるよう枠組みを変更します。政府が「科学的有望地」を提示し、調査などへの理解と協力について自治体に申し入れを行うとしています。しかし、「科学的有望地」とする候補地が「科学的」である根拠はありません。沖縄と同様に、反対を無視して威嚇的に有望地選定することは明らかです。
処分場選定が進まないなか、全国の原発から運び込まれた使用済み核燃料で、青森県六ヶ所村にある日本原燃の再処理工場のプールは満杯になろうとしています。容量3千トンのうち2千968トンが埋まり、ほぼ空きはありません。耐震工事を行うため、17年度の新たな使用済み核燃料の受け入れ予定はありません。しかしそもそも、1993年に着工した再処理工場は、トラブル続きで20回以上も完成時期を延期したままです。
14年に新規制基準の適合審査を申請していますが、未だに適合していません。つまり、核燃料サイクルの中核的施設である使用済み核燃料再処理工場は稼働することなく、使用済み核燃料の単なる貯蔵プールとなっています。
満杯状態なのは再処理工場のプールだけではありません。全国の原発にある使用済み核燃料のプールも、いずれ近いうちに満杯になってしまいます。管理容量に対する貯蔵量は、浜岡原発が87%、柏崎刈羽原発が82%、玄海原発が80%などとなっていて、全国の合計が75%です。今夏にも再稼働される可能性がある九電の玄海原発は、再稼働しても、外部に搬出しなければ
4〜5年でプールは満杯になります。東電と日本原電は、「リサクル燃料貯蔵」を設立し、青森県むつ市に使用済み核燃料を空冷式で中間貯蔵するための施設を建設していますが、この施設も新規制基準の審査に適合していません。しかしこうした施設を建設することよりも、再稼働を止めて核のゴミをこれ以上増やさないことこそ肝要です。
NAZEN 山陰 福間
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by nazensanin | 2017-05-15 19:01

山陰で原発再稼働阻止・全原発の即時廃止をめざす! 米子市道笑町3-24-202 tel・fax 0859-22-9908 福間育朗 090-4576-1161 gr5536qu6e359dre23nd@docomo.ne.jp
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