すべての原発今すぐなくそう!(nazen)山陰

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原発を地震から守るには、基準地震動を上げることではなく、稼動や再稼働を停止することだ!

熊本地震が発生して3ヶ月が経過しました。4月14日に熊本地方を震央とするM6.5の前震が発生し、最大加速度1580ガル、最大震度7を観測しました。4月16日には熊本地方を震央とするM7.3の本震が発生し、最大加速度1362ガル、最大震度7を観測しています。日奈久断層帯と布田川断層帯が活動したこれらの地震の後も、阿蘇地方と大分県西部から大分県中部にかけての別府ー万年山断層帯での活動が続きました。そして4月14日以来、震度3以上の地震は400回以上も発生し、今なお余震が続いています。日奈久断層帯や布田川断層帯は、稼動している川内原発の間近に迫っています。また別府ー万年山断層帯の延長上には、8月の再稼働が予定される伊方原発の直近を走る中央構造線断層帯があります。
原子力規制委員会の前委員長代理であった島崎邦彦東京大学名誉教授は、関西電力大飯原発の基準地震動が計算式の不備のため過小評価されているとして、規制委員会に先月再計算を提起していました。島崎氏は
地震の専門家として2012年規制委員会の委員に就任しましたが、2014年に任期満了として退任しています。しかし、任期満了を事由として自主的に退任したのではなく、島崎氏を「審査が厳し過ぎる」として、安倍政権が再任を拒否したというのが真実です。退任後の島崎氏は、「地震動が過小評価されている」と学会で何度か発表しています。熊本地震についても、「入倉・三宅式を適用すると震源の大きさが小さくなる。現地調査をして、間違いないことを確認した。」と述べています。
島崎氏は、入倉孝次郎京都大学名誉教授らが提唱して、震源の断層面積から地震の規模を算出する「入倉・三宅式」を問題視しています。震源の断層が地表に対して垂直に近い場合、断層の長さに着目した武村雅之名古屋大学教授の「武村式」などに比べ、地震規模が4分の1程度に小さくなることに島崎氏は警鐘を鳴らしています。島崎氏の指摘に対して規制委員会は、再計算することを確約していました。規制庁が改めて武村式を使用して再計算した結果、現状の最大加速度
856ガルを下回ったので見直しの必要はないと規制委員会は発表しました。島崎氏が規制委員会の計算式の不備を指摘すると、規制委員会はあっさり再計算が不適切であったことを認めます。ところが大飯原発の地震動について、関電の手法は妥当で、規制委員会としては現状では見直さないことを決定しました。
関電は大飯原発の基準地震動について、最大加速度
596ガル、不確かさなどを上乗せした最大加速度を856ガルとしています。今回規制委員会が入倉・三宅式から導いた地震動は、不確かさなどを上乗せしない最大加速度356ガルでした。これに対して武村式では、不確かさなどを上乗せしない最大加速度644ガルとの結果が出ています。この644ガルに不確かさなどを上乗せした最大加速度が、1550ガルになると島崎氏は指摘しています。1550ガルの最大加速度は、規制委員会が再計算した数値も、関電が想定する基準地震動も上回ります。さらに、福島原発事故後に行われたストレステストで、関電が示したクリフエッジ(炉心冷却が確保できなくなる下限)1260ガルをも上回ります。
島崎氏の告発は、新規制基準や適合審査のデタラメさを告発しました。その一方で、規制委員会の対応がいかに片寄った、安倍政権や電力資本の意向に寄り添ったものであるかが改めて明らかになりました。規制委員会は、島崎氏の指摘を受けて再計算した結果について、無理に出した数値だったと明らかにし、一度は不適切だったと認めます。しかし規制委員会は、最終的には関電の手法は妥当だとして、現状では見直さないことを決めました。原発の耐震性などを考える上で決定的な意義を持つ議論ですが、「この問題が解決しないと、新基準の審査結果が出せない」と、早期の幕引きを強行しました。新規制基準や審査の妥当性、ひいては住民の安全、そうした議論を無視して、再稼働に突き進む集団の先頭に規制委員会が立ったということです。
こうした規制委員会の動きと平行して、文科省の特別機関である地震調査研究推進本部が「震源断層を特定した地震の強震動予測手法(レシピ)」の改訂版を公表しています。関電は入倉・三宅式を使用して地震規模を過小に見積もるだけでなく、大飯原発の熊川断層
(63.4km)を恣意的に「長大な断層」と見なしています。そして、地震動の規模を左右する「応力降下量」(断層に蓄えられた歪みのエネルギーが解放された量)を小さく設定しています。先月改訂された新レシピでは「おおむね80kmを越える断層」でなければ、長大な断層とは定義できないことになっています。また、推進本部が活断層の評価で用いる方法(松田式で地震規模を求め、断層の長さと幅を拡張する修正レシピ)によれば、熊川断層の最大加速度は1260ガルのクリフエッジを越えます。
この修正レシピを用いると、大飯原発だけでなく全国の原発の基準地震動が上昇します。再稼働が迫る伊方原発では、69kmある断層の地震動評価が現状の2倍以上になり、855ガルのクリフエッジを越える可能性が高くなります。高浜原発では地震動評価が1.5倍以上になり、基準地震動を見直す必要があります。稼動中の川内原発では、修正レシピを断層幅の拡大に限定して適用すれば、25kmの断層の地震動評価は1.6倍になって、現状の基準地震動では対応できません。そして島根原発でも、25kmの宍道断層の地震動評価は1.5倍以上になり、1014ガルのクリフエッジを越える可能性が高くなります。いずれの原発も基準地震動が上がり、現状のままでは稼動や再稼働はできません。
島崎氏の「地震動が過小評価されている」という告発は重大であり、見過ごすことはできません。ただ地震動評価は、入倉・三宅式であれそのほかの方式であれ地震規模の想定であり、広義の地震予測です。地震予測が困難であることは学会の定説であり、発生の急迫性や規模の甚大性が専門家に共有されていなかった地震が頻発しています。つまり、原発を地震から守るには基準地震動を上げることではなく、先ずは停止させることです。さらに、規制委員会の対応もひどいものです。「科学的」というにはほど遠く、安倍政権の意向をくんだ正に政治的対応であり、断じて許すことはできません。
NAZEN 山陰 福間
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by nazensanin | 2016-07-31 20:17

伊方原発再稼働絶対反対!

四国電力は、伊方原発3号機の再稼働に向けて準備を進めています。6月末までには、MOX燃料16体を含む157体の核燃料を装填し終えて、四国電力は今月26日に再稼働するとしています。伊方原発は閉鎖的な内海である瀬戸内海に臨んでいて、万一深刻な事故が発生すれば、瀬戸内海、伊予灘、豊予海峡など周辺の海域は「死の海」に変貌します。それだけでなく、四国はもちろんのこと、瀬戸内海を挟んで中国地方や九州地方にも甚大な被害が及びます。伊方原発の間近に走る国内最大の中央構造線活断層が活動する恐れ、でたらめな実効性のない避難計画、危険極まりないプルサーマル発電など、伊方原発の危険性をさらに高める要因は数多くあります。こうしたことを一切無視して再稼働しようとしていることに断固反対します。
伊方原発は加圧水型で、1号機は56万kwの出力で1977年に運転を開始しています。運転開始から来年で40年が経過し、四電は廃炉を決定しています。2号機も
56万kwで1982年に運転を始め、34年経過しています。そして3号機は、89万kwで1994年に稼動し始めています。伊方原発は愛媛県西部にあって、国内で最も細長い半島である佐田岬半島の付け根付近にあります。伊方原発の30km圏内には約13万人、50km圏内には約33万人の人口があります。福島第一原発の30km圏内の事故前の人口が約14万人でしたので、30km圏内の人口はほぼ同じ規模です。伊方原発は瀬戸内海に面し、40kmもの長さがある佐田岬半島の入口にあり、非常に特殊でありまた危険な立地特性があります。
関東地方から九州地方にかけて、中央構造線と呼ばれる国内最大の断層が走っています。そして紀伊半島から伊予灘にかけては、構造線に沿って約360kmの長さになる活断層である中央構造線断層帯が横たわっています。文部科学省の地震調査研究推進本部が、将来の地震発生の規模や可能性を調査しています。それによれば「四国中央部の石鎚山脈から伊予灘にかけての地域は、将来M8.0程度かそれ以上の地震が発生する」となっています。30年以内の地震発生確率は0.1〜0.5となっていますが、地震学の到達レベルや熊本地震や兵庫県南部地震の前列をみれば、決して低い確率ではありません。
4月、M6.5とM7.3の地震が立て続けに起こる熊本地震が発生し、最大1580ガルを計測しました。震源が熊本市周辺から阿蘇山や大分県内まで広範囲に分布し、気象庁は「経験則から外れた地震」との見解を示しましたが、現在の地震学の範疇では想定をはるかに越えた地震でした。震源は熊本の「布田川断層帯」と「日奈久断層帯」を中心にしながら、大分の「別府ー万年山断層帯」へと波及しましたが、その延長線上には中央構造線断層帯があり、伊方原発もあります。中央構造線断層帯は、右横ずれを主体とした断層帯であることが知られています。熊本地震の一連の地震も断層の右横ずれでしたので、多くの地震学者が「構造線系の活断層が動いたのは明らかだ」と断定しています。
伊方原発を襲うのは、過去数千年に5回も大地震が起きたり、将来M8以上の地震が想定される中央構造線断層帯だけではありません。中部地方から九州地方の太平洋側で発生する恐れがある南海トラフの想定震源域が間近にせまり、津波や地震が伊方原発を襲う可能性もあります。想定震源域全体が震源となれば、M
9.1の巨大地震が発生する可能性があると見込まれています。また愛媛県の調査では、佐田岬半島は最大21mの津波に洗われると推定されています。さらに、四国電力も認めているように、伊方原発の敷地には活断層が8本あり、3号機の直下を走っているものもあります。どちらにしても、伊方原発から6〜8kmの近くに中央構造線断層帯があり、1秒で到達する地震動は2000ガル以上に達するため、制御棒が効かないことが指摘されています。
伊方原発の30km圏内には一部山口県も含めて、約13万人の生活があります。伊方原発で不幸にも過酷事故があれば、少なくともこれらの人たちは避難することになります。原子力災害対策特別措置法や災害対策基本法などで広域避難計画の策定を県など自治体に義務づけられていますので、地理的あるいは地域事情の特質などによって詳細は異なりますが、原発立地地域の避難計画の概要はほぼ同じです。すなわち、伊方原発をコントロールできない過酷事故が発生した場合、まず5km圏内の住民が避難します。それ以外の30km圏内の住民は屋内退避をし、空間線量が毎時500マイクロシーベルトになると避難することになっています。こうした二段階避難が基本となっていますが、余りにも住民を無視した非現実的計画です。
伊方原発は佐田岬半島の付け根にあり、伊方原発の西側にも約5000人の人口があります。内閣府と愛媛県は、この地域を予防避難エリアとして、5km圏内と同等な避難措置を取るとしています。佐田岬半島には一本の国道しかないため、この地域の住民は大分県などに船舶で避難する計画になっています。この避難計画も机上の空論であり、甚だしい住民無視です。避難計画は道路、鉄道、港湾施設や自治体組織などが基本的に正常に機能していることを前提にしています。しかし、原発事故は地震などの自然災害と複合的に発生する可能性が高いですから、これらの施設や組織が正常であるはずがありません。愛媛県が、伊方原発30km圏内の避難が最短でも6時間
15分としたことがありますが、都合がいいあり得ない試算です。
高齢者、入院患者など要援護者、児童や子ども、身体障がい者など、いわゆる社会的弱者の避難はもっと困難です。移動手段がない人はバスなどに頼るわけですが、必要なバスと運転手調達の確約をバス会社としたわけではありません。被ばくすることを運転手に強要する権限は、会社にも自治体にもありません。かりに避難できたとしても、避難先での生活がどうなるかは、福島の事例をみれば用意に分かります。どの自治体が選定している避難先でも、一時的避難しか想定していません。また広域避難計画は30km圏内の避難を想定していますが、避難するのは30km圏内だけではありません。人口52万人の松山市は60km圏内ですが、福島第一原発から同距離にある福島市や郡山市は5年以上経過した今も高線量にある地域がありますので、松山市などからも多くの住民が避難します。
広域避難計画は、二段階避難で住民に500マイクロシーベルトの高線量を強要し、避難計画の実施主体である自治体労働者などに被ばくを強いるものです。ですから、「避難計画」ではなく「被ばく計画」に過ぎません。伊方原発3号機はプルサーマル発電が行われます。ウラン燃料にプルトニウムを混合させたMOX燃料を使用するプルサーマルよって、危険な原発はさらに危険極まりないものになります。原子炉の制御を行う制御棒やホウ酸の効きが悪くなります。一部にMOX燃料を入れると、発熱量にムラがでて温度の不均衡が生じ、燃料棒が破損しやすくなります。事故が発生すると、プルトニウムなどの放出量が多くなります。使用済みMOX燃料の処理が通常の核燃料よりもさらに厄介です。などなど、プルサーマルの危険性は上げればきりがありません。
実効性がある避難計画などあり得ません。間近に活断層があり、南海トラフ大地震が迫る危険な伊方原発再稼働には絶対反対です!
NAZEN 山陰 福間



圏外避難、被爆計画、自治体労働者など労働者に被爆強要する計画
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by nazensanin | 2016-07-18 10:08

福島の甲状腺ガン発生が原発事故を原因とするのは明確だ!

福島県は、福島原発事故の健康上の影響を調査する「県民健康調査」検討委員会を設置しています。委員会設置要綱には「福島原発事故の被ばく線量の評価を行い、疾病の予防、早期発見、早期治療につなげて、県民健康調査に関して専門家的見地から広く助言等を行う」などと記載されています。委員会の委員は任期2年で、県知事によって任命される有識者となっています。委員会の定例会は年4回、必要な場合は臨時会も開催され、会合は原則として公開されています。現在委員会は、15人の放射線医学の研究者や医師 などで構成され、取りまとめ役の座長は星北斗福島県医師会の副会長です。委員会は原発事故が発生した2011年5月に第1回が開催され、これまでに23回開かれています。
先月で、23回目の県民健康調査検討委員会が開かれました。そこで、2011年10月からの一巡目の先行検査と、14年4月からの二巡目の本格検査の結果に関する資料が公表されました。それによると、一巡目は事故当時18歳以下だった約37万人、二巡目は事故後1年間に生まれた子どもを加えた約38万人が検査の対象となっています。その結果「ガン、ないしは疑い」とされたのは一巡目が116人でした。二巡目が57人で、その多くは一巡目では「問題なし」とされていた人たちでした。結局、一巡目の116人と二巡目の57人を合計すると、173人となります。ところが、メディアの多くは「ガン、ないしは疑い」の合計を172人としています。
県民健康調査検討委員会は、「甲状腺ガンないしガンの疑い」の人数を、手術後に良性結節(結節=直径1cm以上の炎症や腫瘍などにより生じた病巣)と判明した1人を含めて発表しています。メディアの多くは、この1人を除外した人数で報道していますが、この1人も重大な健康被害を被っていますので、人数に算入しなければなりません。すなわち、この1人も甲状腺摘出手術を受け、ホルモンバランスが崩れるなど深刻な影響を受けています。福島原発事故由来の放射性物質の影響で甲状腺摘出手術を受け、身体と心に甚大な被害を被ったわけですから、外す理由はありません。
通常「100万人に1〜2人」と言われる小児甲状腺ガンが、福島県では「約1600人に1人」というあり得ない高率で発症しているのが現状です。今回新たに甲状腺ガンないし疑いと診断された6人は、一巡目の先行検査ではA1判定(結節やのう胞が認められない)であったことが明らかになっています。先行検査では異常が見つからなかった子どもたちが、2〜3年経過した後で新たに発症したということです。そして決定的に重大なのは、福島原発事故当時5歳だった男児が、今回初めて甲状腺ガンないし疑いと診断されたことです。
3月に検討委員会が作成した中間取りまとめでは、県内の甲状腺ガンの発生は「放射線の影響とは考えにくい」と評価しています。「被ばく線量がチェルノブイリ原発事故と比べて小さい」「地域別の発見率に大きな差がない」点などに加え、「事故当時5歳以下だった子どもからの発見がない」ことをその根拠としていました。「5歳以下」が問題になるのは、チェルノブイリ原発事故の健康被害統計に基づいています。今回事故当時5歳だった子どもから甲状腺ガンが発見されたわけですから、小児甲状腺ガン発症と原発事故の因果関係を否定してきた最大の根拠が崩壊したことになります。
1986年のチェルノブイリ原発事故の健康被害を調査したベラルーシ国立の小児甲状腺ガンセンターの報告書によると、ベラルーシ国内で事故前11年間に15歳未満の甲状腺ガン患者はわずかに7人でした。事故から4年後の90年を境にして患者数は急激に増加し、事故後11年間には508人にも上り、5歳以下の発症が顕著であることが認められています。チェルノブイリの前例を踏襲すると、福島原発事故での発症数は昨年から急増しているはずです。福島原発事故当時5歳以下だった男児の発症例発見は昨年の検査結果であり、チェルノブイリの前列と符合します。こうした厳然とした真実を前にしても、検討委員会は「放射線の影響とは考えにくい」との姿勢を全く崩してはいません。
県民健康調査検討委員会は、山下俊一長崎大学副学長が初代の座長を務めていました。山下氏は「ニコニコ笑っている人に放射能はきません。クヨクヨしている人にきます。」などと科学者としてはあり得ない発言をした人物として知られています。その他「汚染されたものを食べても大丈夫だ」とか「毎時100マイクロシーベルトを越さなければ健康に影響を及ぼさない」とか「国や私のような学者がいうことは間違いないのだから、国や私が言うことを聞いていれば、何の心配もない」など犯罪的言動を連発してきました。現在の星北斗座長も、場所によって発言内容が違う「二枚舌座長」として知られ、犯罪性では負けてはいません。
原発事故当時5歳の男児が「甲状腺ガン、ないしは疑い」と診断されたことに対して、記者会見では質問が集中しました。星座長は「非常に少ないと表現を言い換える必要はあるかも知れない」としながらも、従来の「原発事故の影響は考えにくい」とする見方に変更はないと強弁しました。甲状腺の専門医は「(5歳男児の発症を)貴重な一例とすれば、今後の対応も変わってくる。被害を受けていない地域で比較のための検査もしていないのに、なぜ『影響とは考えにくい』と言えるのか」厳しく断罪しています。検討委員会は科学も理論もなく、「放射線の影響とは考えにくい」と言い続け、福島原発事故を「なかった」ことにする尖兵となっています。
線量の高い居住制限区域などの避難指示解除絶対反対!住民と鉄道労働者に被ばくを強要する常磐線延伸絶対反対!住民を欺き、信頼性を失った県民健康調査を中止せよ!
NAZEN 山陰 福間
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by nazensanin | 2016-07-12 21:18

使用済み核燃料税反対!

参議院議員選挙の真っ只中ですが、街頭を見る限りでは選挙期間なのかと疑うような冷めた雰囲気です。島根県と鳥取県が合区になり一つの選挙区になったこともあるでしょうが、やはり本当の争点が隠されていることがその原因です。自民と公明の与党と一部野党は、憲法改定について一切触れることもなく、憲法改悪の野心を隠すことに躍起になっています。原発再稼働についても同様です。安倍首相は「原発はベースロード電源であり、規制委員会が安全を確認したものは再稼働する」としていますが、街頭で与党候補が原発に触れることはほぼ完全にありません。連合傘下の電力総連からも支援を受け、当面の原発維持を訴える民進党と民進党が関わる野党統一候補も状況は似たようなもので、街頭で原発に関する発言をすることはあまりありません。
こうしたなか、松江市の松浦市長が使用済み核燃料税を導入することを先月29日正式に表明しました。松浦市長は使用済み核燃料税について、昨年は「今のところ考えていない」としていましたが、今年3月の記者会見で課税を検討する考えを示していました。松浦松江市長は、使用済み核燃料の保管が常態化しないように「できるだけ早期に搬出してもらう必要がある。追い出し税的な課税をぜひ実施したい。」と述べています。島根原発には、現在
2678体(1号機722体、2号機1956体)の使用済み核燃料が保管中で、3号機が稼動すれば課税対象となるとのことです。課税導入の時期については、2018年秋をめどに始めたいとの意向を明らかにしています。
「2018年秋をめどに」とは、搬出先となる青森県六ヶ所村の再処理工場の稼動時期を想定しています。しかし再処理工場は、今のところ稼動する見通しは全く立っていません。管理運営する日本原燃は、完成時期を2018年度上期としていましたが、さらに2年5カ月延期することを検討していることが先月末明らかになっています。その場合、完成するのは2021年2月になるとしています。再処理工場は、操業の前提となる規制委員会の審査を受けています。1993年に建設が始まり、核燃料サイクルの中心施設である再処理工場が今回完成延期となと、実に24回目の延期となります。今回は審査の長期化を延期の原因としていますが、ガラス固化体など越えられない高いハードルが運転を阻んでいて、稼動は事実上困難な状況です。
再処理工場の稼動には、技術的に高いハードルが待ちかまえているだけではありません。何よりも再処理工場はプルトニウム生産工場であり、原発などとは桁違いに危険極まりない施設だということを忘れてはなりません。つまり、そもそも稼動など断じて許すことはできない工場です。再処理工場で処理される使用済み核燃料は、人間が近づけば即死するような強烈な放射線と高熱を発します。かりに事故なく稼動したとしても、日常的に大量の放射能を放出しなければ運転できません。排気筒からはクリプトンやトリチウムなどが排出されます。また、沖合いの放出口からはトリチウムなどあらゆる放射性物質が廃液に混じって海洋に投棄されます。再処理工場が「原発1年分の放射能を1日で排出する」と言われるのは、こうした危険性のためであり、絶対に容認することができない施設だからです。
使用済み核燃料税の導入は、柏崎市などが導入していることに触発されるとともに、直接的には島根原発1号機の廃炉計画がきっかけとなっています。1号機の廃炉工程をまとめた廃止措置計画について、規制委員会への認可申請を了解する旨を今月1日に島根県と松江市が中電に回答しています。「使用済み核燃料の全量搬出」「廃炉作業で生じる低レベル放射性廃棄物の敷地外廃棄先の確保」などを盛り込んだ要望書も中電に手交しています。このように、使用済み核燃料への課税も要望書にある使用済み核燃料の全量搬出も、事実上再処理工場の完成や稼動、さらには核燃料サイクル政策の維持が前提となっています。
島根原発では、すでに核燃料に対する課税が行われています。島根県は県条例を制定して、法定外普通税である核燃料税を課税しています。価額割として核燃料の価額の8.5%、また停止していても課税できる出力割として、熱出力千kw当り41,100円(3カ月間)が課税されています。1、2号機が稼動していた2005年〜2010年の間(課税方法や税率は現在とは異なります)には、約29億円の税収実績がありました。大半の期間原発が停止していた2010年〜2015年には、15年に停止中でも課税できる出力割を導入していますが、税収が7億2千万円まで落ち込んでいます。その一部が松江市などに交付されていますが、今度は松江市が独自に使用済み核燃料税を導入して、税収を独り占めしようとしています。
使用済み核燃料税について松江市は、「使用済み核燃料を早期に搬出してもらうための追い出し税」と位置付けるとしています。しかし納税者である中電は、松江市などの意向とは関係なく、損得勘定を第一の価値基準として行動します。また国策民営で行われる原発は、国の原発や核燃料サイクル政策から離脱することはできません。使用済み核燃料の搬出先があるのなら、搬出すれば課税されないわけですから中電は搬出する方が得だと考えます。しかし、使用済み核燃料の持って行き場がない現状では、国の核燃料サイクルの幻想を信じて税を払った方が得だと考えるでしょう。課税対象は中電ですが、未だ圧倒的地域独占企業である中電は、課税分は利用者に電気料として転嫁すればいいだけで、課税で中電が損をすることは全くありません。
1993年から建設され始めた再処理工場の建設費は、当初約7600億円でした。しかし竣工が何度となく延期された2003年には、再処理工場は建設、運転・保守、解体・廃棄物処理も含め、約11兆円かかると電事連が発表します。しかしこの試算は、工場が無事故で40年間100%フル稼動するというあり得ない前提に基づいていますので、11兆円で収まるはずがありません。再処理工場については、こうした次世代につけ回す天文学的費用についても、桁外れの危険性についても、国民に対して正確に詳細に説明されてはいません。かりにも民主主義国家でこうしたことが可能なのは、再処理工場や核燃料サイクルが軍事技術と一体化したものだからです。
再処理工場は、核兵器にしか使い道のないプルトニウムを増やし、また放射性廃棄物をさらに増加させる工場です。こうした再処理工場や核燃料サイクル稼動と維持を前提とした使用済み核燃料税の課税には、絶対反対です。使用済み核燃料税の課税が、使用済み核燃料搬出を促進させることはありません。結局、さまざまなつけは国民が負担することになります。
使用済み核燃料税反対!核燃料サイクル反対!伊方原発再稼働反対!
NAZEN 山陰 福間
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by nazensanin | 2016-07-04 21:10

山陰で原発再稼働阻止・全原発の即時廃止をめざす! 米子市道笑町3-24-202 tel・fax 0859-22-9908 福間育朗 090-4576-1161 gr5536qu6e359dre23nd@docomo.ne.jp
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