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すべての原発今すぐなくそう!(nazen)山陰

原発交付金を廃止せよ!

新しい年になりましたが、原発をめぐる情勢は厳しさをましています。昨年末経済産業省が、原発を再稼働させた自治体への「電源立地地域対策交付金」を増やす方針を固めました。一方で、原発を停止したままの自治体に対しては、交付金を減らすとしています。再稼働を認めた自治体を財政的に優遇するアメを与えることで、安倍政権は再稼働への地元同意を強要しようとしています。危険施設である原発の再稼働を立地自治体に金の力で押し付けようとする姿勢は、米軍海兵隊基地の設置や移設を沖縄に金でねじ伏せようとしているのと全く同じ構図です。
原子力政策の枠組みを決める「原子力小委員会」の中間報告で、「原発の稼働実績を踏まえた公平性」を確保すると記載されています。「公平性」とは、交付金の「公平性」のことです。原発を再稼働させれば交付金を増加するし、稼働させなければ交付金を減少させるということです。さらに、古い原発を廃炉にする場合は「廃炉に見合う供給能力の取り扱いを含めた将来像を明らかにしなければならない」としています。再稼働だけでなく原発の建て替えや新設の必要性をも示唆するなど、安倍政権の原発推進政策を反映した国民無視の報告となっています。
「電源立地地域対策交付金」は、原子力や火力などの発電所設置や稼働を促すため自治体に支払ってきた交付金です。すなわち、危険施設で迷惑施設である発電所を受け入れる自治体への「慰謝料」です。原資は、電気料金に1世帯あたり月平均約100円ずつ上乗せされている「電源開発促進税」です。交付額は前年度の発電実績などに応じて決まり、2014年度予算ベースの総額は約987億円です。約1000億円の交付金総額は、原発のある自治体に重点配分されていて、自治体の財政にとって大きな財源になっています。福島原発事故後であっても、国は自治体の収入減を防ぐため、12年度から全ての原発が81%稼働しているとみなして交付しています。
安倍政権にとって、川内原発や高浜原発などを今年再稼働させることが視野に入っています。しかし、実効性のない事故時避難計画や立地自治体以外の自治体が再稼働に対する発言権を求めていることなど、再稼働のハードルは決して低くはありません。また前述のように、停止している原発にも交付金が交付されていますので、現状の制度では再稼働しても交付金は同額になります。再稼働してもしなくても同額の交付金は「制度の趣旨に照らして公平でない」(経産省幹部)として、16年度から制度を見直して実施しようとしています。
経産省が作成した最新のパンフレットによれば、出力135kwの最新型の原発を設置すれば、50年間で計約1360億円の交付金が自治体に交付されることになっています。ということは、1年で27億円以上が自治体の収入になりますので、財政が不足する自治体にとっては、大変な収入源であるはずです。したがって、自治体にとってこの大収入源を放棄するという選択肢などあり得ません。交付金が麻薬にたとえられるゆえんです。原発に関する補助金や交付金は、その他にもたくさんあります。立地自治体は、独自に核燃料税を電力会社に課しています。多くの自治体が、原発が停止していても課税できる出力割の仕組みになっています。当然ながら、この核燃料税も電気料金に上乗せされています。
原子力小委員会の中間報告には、核燃料サイクル事業を維持する方針も盛り込まれています。全体として、原発再稼働に反対したり慎重であったりする自治体や勢力に対して、横っ面を札びらで張り倒して、何が何でも原発再稼働に突っ走ろうとする安倍政権の姿勢があからさまに表れています。原発に対する交付金は直ちに廃止すべきです。
NAZEN 山陰 福間
by nazensanin | 2015-01-06 18:44

山陰で原発再稼働阻止・全原発の即時廃止をめざす! 米子市道笑町3-24-202 tel・fax 0859-22-9908 福間育朗 090-4576-1161 gr5536qu6e359dre23nd@docomo.ne.jp
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