大間原発建設絶対反対!
今年も15日と16日、「大MAGROCK」とサブタイトルをつけられた「大間原発反対現地集会」が行われました。青森県の下北半島の先端にある大間原発敷地のすぐそばで行われ、集会は今年で10回目となります。あいにくの雨天にもかかわらず、全国から多数の人々が結集して集会とデモが力強く勝ち取られました。集会は大間原発反対現地集会実行委員会が主催し、大間原発に反対する多くの市民団体や労組などが呼ぶかけたり、協賛団体となって行われました。集会とデモの他、「エコロジー風船飛ばし」も行われてました。風船飛ばしは、事故が起きた場合、放射性物質が遠くまで飛散することを実証するために行われています。過去には、北海道函館市の北西に位置する厚沢部町で風船が発見されたこともありました。
大間原発は、青森県下北半島先端の本州最北端に立地しています。当初Jパワー(電源開発)を事業主体として、新型転換炉(実証炉)として計画されました。しかし電気事業連合会などから計画に反対があり、改良型沸騰水型(ABWR)として計画変更されました。2008年に工事計画が認可され着工しています。建設されている1号機は138万kwの出力で、島根原発3号機と並ぶ国内最大クラスの原子炉です。大間原発が特に危険で異様なのは、プルトニウムを混入させて濃度を高めたMOX燃料を全炉心に装荷できるフルMOXの原子炉だということです。原発のなかでも桁違いに危険な大間原発は未だ建設中ですが、Jパワーは2014年に新規制基準適合性審査を規制委員会に申請しています。
プルサーマルの場合、プルトニウムとウランの混合燃料であるMOX燃料は、最大で炉心全体の3分の1です。しかし大間原発で行われようとしているフルMOXは、炉心全体にMOX燃料が装荷され、プルトニウムの装荷量は約6.5トンにもなります。商業用フルMOXは世界初であり、前例のない危険極まりない原子炉です。MOX燃料の融点はウラン燃料よりも低く、熱伝導率が低下して燃料中心温度が高くなり、炉心溶融しやすくなります。そして、原子炉には中性子を調整して出力制御する制御棒が装備されています。プルトニウムは中性子を吸収しやすい特性があり、制御棒とプルトニウムによる中性子の吸収が競合し、制御棒に中性子が吸収されにくくなります。その結果核分裂にブレーキをかける制御棒の効きが悪くなります。
これらの危険性はJパワー自身も認めていますが、大間原発の危険性はこれだけではありません。大間原発の敷地や周辺海域には、巨大な活断層が高い確率で存在することが指摘されています。変動地形学の渡辺満久教授は、過去10万年間に最低2回動いた活断層が敷地内にあり、敷地周辺にも未知の大型活断層があるとも指摘しています。しかし大間原発はそうした指摘を無視して、福島原発事故以前の旧規制基準に基づいて認可されています。また、下北半島北部の津軽海峡に
60km以上の活断層があると推定されています。そのほかにも、津軽半島と下北半島間を南北に走る約27kmの青森湾西岸断層や30km以上の平舘断層などの存在が知られています。また、下北半島北部だけで3つの活火山の危険性も指摘されています。
大間原発が万が一にも稼働した場合、プルトニウムの消費量は約1.1トンになります。これは、国内で計画されている18基のプルサーマルがフル稼働した場合の
20%に当たります。高速増殖炉と青森県の下北半島にある再処理工場などが稼働せず、核燃料サイクルの片方のサイクルは完璧に破綻し、わずかに残されたもう片方のサイクルがプルサーマルであり大間原発です。大間原発で産み出された電気は800kmも離れた首都圏に送電されるとのことですが、発電用商業原発としては送電ロスが余りにも多くなります。大間原発建設の目的は、破綻した核燃料サイクルを糊塗して延命させるため、フルMOXでプルトニウムを大量に消費することであり、発電は副次的なものに過ぎません。
大間原発を運営するJパワーは、国が67%、残りを9電力会社が出資し、国の特殊会社として戦後設立されています。戦後分割された地域電力会社は財政的に貧弱であった一方、国の出資に基づいて各地に水力や火力発電所を次々と建設していきます。現在は民営化され、東証1部に上場されています。水力と火力合わせて60ヵ所以上の発電所を保有し、発電能力は四国電力などを抜き東北電力に匹敵します。連結売上高7500億円、従業員7300人の堂々とした大会社であり、地域電力会社を除く電力会社としては、突出した存在です。しかしJパワーは、水力、火力、風力発電などは運営していますが、原発の運営管理は未体験です。世界初のフルMOX原発をJパワーが運営するなど危険極まりないことです。
大間原発に対しては、地元の青森だけでなく全国各地で反対の声が上がっています。10年に市民が国とJパワーを被告として、大間原発の建設と運転差し止めを求めて函館地裁に提訴しています。また、大間原発から津軽海峡を挟んで23kmに位置するする北海道の函館市では、市当局と市民が一体となって反対しています。市は14年、国とJパワーを被告として大間原発建設差し止めを求めて東京地裁に提訴しています。市はふるさと納税の使途に訴訟費を加えていますが、これまでに1900万円近くが集まっています。そして、大間原発の敷地のすぐそばで反対している人もいます。当初の原子炉建設用地の地権者として最後まで買収に応じることなく、今も「あさこはうす」を管理して反対を貫いている人もいます。大間原発建設を許してはなりません。
NAZEN 山陰 福間
大間原発は、青森県下北半島先端の本州最北端に立地しています。当初Jパワー(電源開発)を事業主体として、新型転換炉(実証炉)として計画されました。しかし電気事業連合会などから計画に反対があり、改良型沸騰水型(ABWR)として計画変更されました。2008年に工事計画が認可され着工しています。建設されている1号機は138万kwの出力で、島根原発3号機と並ぶ国内最大クラスの原子炉です。大間原発が特に危険で異様なのは、プルトニウムを混入させて濃度を高めたMOX燃料を全炉心に装荷できるフルMOXの原子炉だということです。原発のなかでも桁違いに危険な大間原発は未だ建設中ですが、Jパワーは2014年に新規制基準適合性審査を規制委員会に申請しています。
プルサーマルの場合、プルトニウムとウランの混合燃料であるMOX燃料は、最大で炉心全体の3分の1です。しかし大間原発で行われようとしているフルMOXは、炉心全体にMOX燃料が装荷され、プルトニウムの装荷量は約6.5トンにもなります。商業用フルMOXは世界初であり、前例のない危険極まりない原子炉です。MOX燃料の融点はウラン燃料よりも低く、熱伝導率が低下して燃料中心温度が高くなり、炉心溶融しやすくなります。そして、原子炉には中性子を調整して出力制御する制御棒が装備されています。プルトニウムは中性子を吸収しやすい特性があり、制御棒とプルトニウムによる中性子の吸収が競合し、制御棒に中性子が吸収されにくくなります。その結果核分裂にブレーキをかける制御棒の効きが悪くなります。
これらの危険性はJパワー自身も認めていますが、大間原発の危険性はこれだけではありません。大間原発の敷地や周辺海域には、巨大な活断層が高い確率で存在することが指摘されています。変動地形学の渡辺満久教授は、過去10万年間に最低2回動いた活断層が敷地内にあり、敷地周辺にも未知の大型活断層があるとも指摘しています。しかし大間原発はそうした指摘を無視して、福島原発事故以前の旧規制基準に基づいて認可されています。また、下北半島北部の津軽海峡に
60km以上の活断層があると推定されています。そのほかにも、津軽半島と下北半島間を南北に走る約27kmの青森湾西岸断層や30km以上の平舘断層などの存在が知られています。また、下北半島北部だけで3つの活火山の危険性も指摘されています。
大間原発が万が一にも稼働した場合、プルトニウムの消費量は約1.1トンになります。これは、国内で計画されている18基のプルサーマルがフル稼働した場合の
20%に当たります。高速増殖炉と青森県の下北半島にある再処理工場などが稼働せず、核燃料サイクルの片方のサイクルは完璧に破綻し、わずかに残されたもう片方のサイクルがプルサーマルであり大間原発です。大間原発で産み出された電気は800kmも離れた首都圏に送電されるとのことですが、発電用商業原発としては送電ロスが余りにも多くなります。大間原発建設の目的は、破綻した核燃料サイクルを糊塗して延命させるため、フルMOXでプルトニウムを大量に消費することであり、発電は副次的なものに過ぎません。
大間原発を運営するJパワーは、国が67%、残りを9電力会社が出資し、国の特殊会社として戦後設立されています。戦後分割された地域電力会社は財政的に貧弱であった一方、国の出資に基づいて各地に水力や火力発電所を次々と建設していきます。現在は民営化され、東証1部に上場されています。水力と火力合わせて60ヵ所以上の発電所を保有し、発電能力は四国電力などを抜き東北電力に匹敵します。連結売上高7500億円、従業員7300人の堂々とした大会社であり、地域電力会社を除く電力会社としては、突出した存在です。しかしJパワーは、水力、火力、風力発電などは運営していますが、原発の運営管理は未体験です。世界初のフルMOX原発をJパワーが運営するなど危険極まりないことです。
大間原発に対しては、地元の青森だけでなく全国各地で反対の声が上がっています。10年に市民が国とJパワーを被告として、大間原発の建設と運転差し止めを求めて函館地裁に提訴しています。また、大間原発から津軽海峡を挟んで23kmに位置するする北海道の函館市では、市当局と市民が一体となって反対しています。市は14年、国とJパワーを被告として大間原発建設差し止めを求めて東京地裁に提訴しています。市はふるさと納税の使途に訴訟費を加えていますが、これまでに1900万円近くが集まっています。そして、大間原発の敷地のすぐそばで反対している人もいます。当初の原子炉建設用地の地権者として最後まで買収に応じることなく、今も「あさこはうす」を管理して反対を貫いている人もいます。大間原発建設を許してはなりません。
NAZEN 山陰 福間
by nazensanin
| 2017-07-26 20:50
山陰で原発再稼働阻止・全原発の即時廃止をめざす! 米子市道笑町3-24-202 tel・fax 0859-22-9908 福間育朗 090-4576-1161 gr5536qu6e359dre23nd@docomo.ne.jp
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